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    <title>かんかん！ -医学書院の看護師向けWebマガジン-</title>
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    <updated>2012-05-18T08:34:17Z</updated>
    
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    <title>春山で遭難事故続出！　低体温症に要注意！！</title>
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    <published>2012-05-18T06:18:48Z</published>
    <updated>2012-05-18T08:34:17Z</updated>

    <summary>気になるニュースをナース目線で解説！ナースにも人気な登山ですが...</summary>
    <author>
        <name>igs-kankan</name>
        
    </author>
    
    <category term="top" label="top" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://igs-kankan.com/article/">
        <![CDATA[<p>
	<span style="font-size: 80%">職場以外で起こっている世の中の出来事が、まるで車窓に流れる景色のように過ぎていく仕事モードの毎日。でも、ちょっと立ち止まってそれらを眺めてみると、「そうなんだ」、「なるほど」といった小さな発見に出会えるはず。このコーナーでは、そんな世の中のトピックを取り上げて、ちょっと役立つ医療知識を交えながら、ナース目線でご紹介していきます。&nbsp;</span></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<h2>
	年々増加している高齢者の遭難事故率&nbsp;</h2>
<p>
	　東日本大震災から1年が過ぎた今年のゴールデンウィーク、北アルプスで大量遭難事故が起こりました。4日から5日にかけて長野の白馬岳（2932ｍ）で男性6名が、爺ヶ岳（2670m）で女性1名が、そして岐阜の涸沢岳で男性1名、計8名が尊い命を落としたのです。</p>
<p>
	　ちなみに、女性の遭難事故は「山ガール」がブームとはいえ、全員が60代から70代の中高年の方々でした。&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;<img alt="山イメージ.jpg" class="mt-image-none" height="283" src="http://igs-kankan.com/article/%E5%B1%B1%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B8.jpg" width="424" /></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<h2>
	山でも被災地でも、中高齢者の低体温症を意識&nbsp;</h2>
<p>
	　「山ガール」の言葉が表すように、最近は若い女性の間でも登山ブームが起こっていますが、中高年の登山ブームはそれ以前から続いています。が、いくら中高年の登山者が多くても、なぜこうも中高年の遭難者が多く出るのでしょうか。</p>
<p>
	　春山では6月中旬まで雪が降り、吹雪くこともあります。また、標高が100m上昇すると気温は0.6℃低下し、風速1ｍ／秒の風が吹くと体感気温は１℃低下するといわれ、夏山であっても寒さや低体温に対する装備・予防は欠かせません。自身も登山を愛好する60代のある男性は「自分はまだまだ健康で若い体力を保っていると過信せず、年齢と体力に合った装備や登山計画を立てることが大切」と言います。また、山岳医学の専門家は、「中高年者は若者より皮下脂肪が少なく体温を奪われやすく、寒さに対する感受性も低下してきている。慎重かつ万全に装備を整え、無理をしないことが重要」と低体温症への注意を訴えます。また、低体温症は登山時だけでなく、3.11の災害時のような寒い環境においても注意が必要です。</p>
<p>
	　低体温症は中心体温が35℃以下になった状態をいいますが、その症状から程度を推定することができます（表）。処置は身体を温めることが基本になりますが、急に体表面を温めると体表面の血管拡張が起こりショックを起こしたり、末梢血管内にあった冷たい血液が急に中枢側に流れることでさらに深部体温を低下させかねません。低体温症の人が運ばれてきた場合、①保温（乾いた毛布やリネン類、衣類で身体を包む）、②加温輸液、③頸部・腋下・鼠径部などを加温することが処置の原則です。&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<table border="1" cellpadding="1" cellspacing="1" style="width: 600px">
	<tbody>
		<tr>
			<td style="text-align: center; background-color: #cccccc">
				&nbsp;</td>
			<td style="text-align: center; background-color: #cccccc">
				<span style="font-size:80%;">体温</span></td>
			<td style="text-align: center; background-color: #cccccc">
				<span style="font-size:80%;">症状</span></td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="background-color: #66ffff">
				<span style="font-size:80%;">前兆</span></td>
			<td style="background-color: #66ffff">
				<p>
					<span style="font-size:80%;">36.5～35.0℃</span></p>
			</td>
			<td style="background-color: #66ffff">
				<p>
					<span style="font-size:80%;">&nbsp;意識正常。指先を使った細かく、複雑な動きができない。寒気や震えが始まる。</span></p>
			</td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="background-color: #66ccff">
				<p>
					<span style="font-size:80%;">軽症</span></p>
			</td>
			<td style="background-color: #66ccff">
				<p>
					<span style="font-size:80%;">35.0～33.0℃</span></p>
			</td>
			<td style="background-color: #66ccff">
				<p>
					<span style="font-size:80%;">無関心状態、すぐ眠る。歩行時よろめく。会話時口ごもる。震えが最大となる。</span></p>
			</td>
		</tr>
		<tr>
			<td rowspan="2" style="background-color: #6699ff">
				<span style="font-size:80%;">中等症</span></td>
			<td style="background-color: #6699ff">
				<p>
					<span style="font-size:80%;">33.0～32.0℃</span></p>
			</td>
			<td style="background-color: #6699ff">
				<p>
					<span style="font-size:80%;">会話が緩慢。閉じこもる。逆行性健忘。意志不明。運動失調。</span></p>
			</td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="background-color: #6699ff">
				<p>
					<span style="font-size:80%;">31.0～30.0℃</span></p>
			</td>
			<td style="background-color: #6699ff">
				<p>
					<span style="font-size:80%;">&nbsp;錯乱状態。支離滅裂。徐々に応答がなくなる。震え停止。歩行や起立が不可能になる。</span></p>
			</td>
		</tr>
		<tr>
			<td rowspan="6" style="background-color: #6666ff">
				<span style="font-size:80%;">重症</span></td>
			<td style="background-color: #6666ff">
				<span style="font-size:80%;">30.0～28.0℃</span></td>
			<td style="background-color: #6666ff">
				<p>
					<span style="font-size:80%;">半昏睡状態。瞳孔散大。心拍、脈拍微弱。呼吸数減少。</span></p>
			</td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="background-color: #6666ff">
				<span style="font-size:80%;">28.0～25.0℃</span></td>
			<td style="background-color: #6666ff">
				<p>
					<span style="font-size:80%;">昏睡状態。心室細動。</span></p>
			</td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="background-color: #6666ff">
				<span style="font-size:80%;">25.0℃以下</span></td>
			<td style="background-color: #6666ff">
				<p>
					<span style="font-size:80%;">腱反射消失。仮死状態。</span></p>
			</td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="background-color: #6666ff">
				<span style="font-size:80%;">20.0℃以下</span></td>
			<td style="background-color: #6666ff">
				<p>
					<span style="font-size:80%;">脳波消失。心停止。</span></p>
			</td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="background-color: #6666ff">
				<span style="font-size:80%;">16.0℃</span></td>
			<td style="background-color: #6666ff">
				<p>
					<span style="font-size:80%;">救命できた成人の偶発性低体温症の最低体温。</span></p>
			</td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="background-color: #6666ff">
				<p>
					<span style="font-size:80%;">15.2℃</span></p>
			</td>
			<td style="background-color: #6666ff">
				<p>
					<span style="font-size:80%;">&nbsp;66分間水没していた中から救命できた新生児の偶発性低体温症の最低体温</span></p>
			</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<h2>
	万全の備えで存分に山を楽しむ&nbsp;</h2>
<p>
	　ちなみに遭難者の捜索は警察や消防が当たりますが、捜索範囲が広かったり、長期間になると民間のヘリコプターや地元山岳会員にも協力してもらうようになります。警察や消防は無料（税金で賄われる）ですが、民間のヘリコプターは1時間45万円から、山岳会員には3～5万円程度の日当が必要になり、捜索に数百万円以上の費用が本人や家族に請求されることがあります。</p>
<p>
	　足元に咲く高山植物などの自然に親しみ、無心に歩を進める登山は、仕事や日常から離れてリフレッシュできる素晴らしいスポーツです。しかし、常に危険と一体であることを意識した備えが必要で、ナースの仕事と共通する点があります。&nbsp;</p>
]]>
        
    </content>
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<entry>
    <title>講演録「心の技法」(13) 患者さんの感情に巻き込まれないコツ</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://igs-kankan.com/article/2012/05/000594/" />
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    <published>2012-05-17T04:00:44Z</published>
    <updated>2012-05-17T04:28:39Z</updated>

    <summary>医学書院ナーシングカフェでの名越康文先生の講義録！　13回目のテーマは「患者さんの感情に巻き込まれないコツ」です！</summary>
    <author>
        <name>igs-kankan</name>
        
    </author>
    
    <category term="top" label="top" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://igs-kankan.com/article/">
        <![CDATA[<p>
	<span style="color:#ff8c00;">本稿は、2011年6月29日に行われた「名越康文連続講義　現場で生き残るための心の技法」での名越康文氏の講義を元に再構成したものです。</span></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<h2>
	「救ってあげたい」という自分の思いとのつきあい方</h2>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<em><span style="color:#800000;">（質問）精神科医として、患者さんのお話を聞いてこられた名越先生は、患者さんの感情に巻き込まれないような工夫をどのようにされてきたのでしょうか。</span></em></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	耳が痛いご質問ですね（笑）。「あんまり巻き込まれないようになった」と思えたのは、48歳を過ぎたくらいからです。今51歳なので、まだ3年ほどですね。テレビに出させていただいているイメージがあるのか、「若いころからテキパキ仕事をして」というイメージがあるようなんですが、それはとんでもない誤解です。僕は晩生（おくて）です。「自分は学ぶのが遅いなあ」「才能ないのかなあ」と悩んでいる人は、みんな僕の仲間だと思ってください（笑）。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	さて、巻き込まれないようにする、という問題について考える場合には「この人を救ってあげたい」という、自分の中の思いとどう付き合っていくか、ということを考える必要があると思います。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	もちろん、医者としても、人間としても、目の前に困っている人がいたら「この人を救ってあげたい」と思うのは当然です。ただ、その思いを「遠く」から抱けるようになって、あまり巻き込まれなくなった、という実感があるんです。つまり、「救ってあげたい」という感情のまま、あまり相手の「近く」に行ってしまうと、どうしても「相手を自分の意のままにしたい」という欲が立ち上がってくる。「これがこの患者さんにとっての幸せなんや」という思い込みを、どんどん押し付けるようになってしまうんです。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	例えば、すごく抑圧的な母親と一緒に暮らしている娘さんがいて、「絶対この子を自立させてあげなきゃ」と感じたとする。でも、そのように感じた自分の感情をよく掘り下げてみると、実は、自分の人生をその子に投影させているだけ、ということがしばしばあります。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	僕自身も、自分の母親に対して、押し付けがましさというか、抑圧的なものを感じ続けて育ちましたから、なんとかそこから自由になりたいという思いは強かった。そういう個人的な思いが強く心に残っていると、どうしても似たような状況に置かれた目の前の人に、自分と同じイメージを投影して、感情移入してしまう。「わかるわ～、辛いやろ？？」って共感しちゃうんですね。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	でも、そういう情熱は往々にして、自分の感情を再生産して、相手に押し付けているだけなんです。つまり、ナルシズムに過ぎない。身も蓋もないと思われるかもしれませんが、どんなに美しい情熱に見えても、振り返ると単にナルシズムにあふれた自己実現に過ぎなかった、ということは少なくありません。結果的には、自分のナルシズムを満足させるために相手の方を使っているだけだった、という関係性は、皆さんの身近にもたくさんあるんじゃないかと思います。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	ご質問に戻ると、僕らが「患者さんに巻き込まれる」と呼んでいる現象は、実は医療者のナルシズムに患者さんを巻き込み、自己実現のために使おうとすることによって生じていることが少なくないんです。だから、自分の中のコンプレックスとか、ナルシズムには十分注意して、目を配っておいていただきたいと思います。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	精神科医、カウンセラーという職種は、もしかすると他の医療職に比べて一桁多く、そういうことを経験する立場といえるかもしれませんが、その経験からいっても「自己実現のためにクライアントを使ってしまう」ということは非常に起こりやすいということはいえます。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	じゃあ、どうしたらいいかというと、これも結局、自分の心の動きをしっかりと観察するしかない。相手への気持ちが「暖かい」ぐらいならいいけれど、「熱く」なりはじめたら、要注意です。どこかでナルシズムが高揚してきている可能性が高い。患者さんと一緒に悲しんでいるうちはいいけれど、悲しみが深くなって、勝手に涙がこぼれはじめたら危ない、と考えてください。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	要するに、「相手の人生を自分の人生として同情する」というのは、すでにアウトなんです。その人の人生に共感し、同情するのはいいけれど、自分の人生に同情してはいけません。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	以上は、僕の臨床家としての洞察を述べたまでで、必ずしも普遍性のあるものではないかもしれませんが、参考にしていただければと思います。</p>
]]>
        
    </content>
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<entry>
    <title>[インタビュー] 院内トリアージと救急ナースに求められるもの</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://igs-kankan.com/article/2012/05/000591/" />
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    <published>2012-05-16T01:32:55Z</published>
    <updated>2012-05-17T01:14:46Z</updated>

    <summary>院内トリアージの診療報酬加算のポイントと、携わる看護師に求められる点についてお話を伺いました。</summary>
    <author>
        <name>igs-kankan</name>
        
    </author>
    
    <category term="top" label="top" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://igs-kankan.com/article/">
        <![CDATA[<p>
	<span style="font-size: 80%">今春の診療報酬の改定で、「院内トリアージ実施料」が新設されました。<br />
	今回の加算のポイントと、院内トリアージに携わる看護師に求められる点について、長年救急外来で診察前の患者さんの対応をしてきた藤野智子さん（聖マリアンナ医科大学病院看護部／&nbsp;急性・重症患者看護専門看護師／</span><span style="font-size: 80%">集中ケア認定看護師/）にお話を伺いました。</span></p>
<p style="text-align: right">
	（<span style="font-size: 80%">聞き手：編集部）</span></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #0000cd">――今回、新設された「院内トリアージ実施料」について簡単にご説明をお願いします。</span></p>
<p style="margin-left: 40px">
	<strong>藤野</strong>　「トリアージ」というと災害時のトリアージをイメージする方もいるかもしれませんが、今回の院内トリアージとは別物になります。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	一般的な救急外来のトリアージの目的は緊急度（と重症度）の判断が主体になります。重症から軽症までさまざまな患者さんが集まる救急外来で、人員もふくめ限られた医療資源のなかで、緊急度の高い患者さんを優先して速やかに診療へ繋ぐ必要があります。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	これまでも小児に対するトリアージが評価されてきましたが、今回の改訂で全年齢層の夜間、深夜、休日の救急外来受信者に対し、患者の来院後速やかに院内トリアージを実施した場合に、初診時のみ100点がつきました（表）。100点というのはかなり大きな数字という印象です。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<table align="center" bgcolor="#ffc0cb" border="0" cellpadding="15" cellspacing="15" style="width: 80%">
	<caption>
		表　院内トリアージを実施している場合の評価の新設</caption>
	<tbody>
		<tr>
			<td style="width: 5%">
				&nbsp;</td>
			<td>
				<ol>
					<li>
						<span style="font-size: 90%">夜間、深夜、休日の救急外来受信者に対し、患者の来院後速やかにあらかじめ定めた院内トリアージ実施基準に基づき、院内トリアージ実施基準に基づき、院内トリアージを実施した場合の評価を新設する。&nbsp;</span><span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span></li>
				</ol>
			</td>
		</tr>
		<tr>
			<td>
				&nbsp;</td>
			<td>
				<p style="margin-left: 40px">
					<span style="font-size: 90%">&nbsp;（新）　院内トリアージ実施料　100点</span><span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span></p>
			</td>
		</tr>
		<tr>
			<td>
				&nbsp;</td>
			<td>
				<p>
					<span style="font-size: 90%">［算定要件］</span></p>
				<p style="margin-left: 40px">
					<span style="font-size: 90%">当該保険医療機関の院内トリアージ基準に基づいて専任の医師または専任の看護師により患者の来院後速やかに患者の状態を評価し、患者の緊急度区分に応じて診療の優先順位付けを行う院内トリアージが行われた場合に算定する。</span><span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span></p>
			</td>
		</tr>
		<tr>
			<td>
				&nbsp;</td>
			<td>
				<p>
					<span style="font-size: 90%">［施設基準］</span></p>
				<ol>
					<li>
						<span style="font-size: 90%">院内トリアージの実施基準を定め、定期的に見直しを行っている。</span></li>
					<li>
						<span style="font-size: 90%">患者に対して、院内トリアージの実施について説明を行い、院内の見やすいところへの掲示等により周知を行っている。</span></li>
					<li>
						<span style="font-size: 90%">専任の医師または救急医療に関する3年以上の経験を有する専任の看護師が配置されている。</span></li>
				</ol>
			</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>
<p style="text-align: center">
	<span style="font-size: 80%">（出展：厚生労働省ウェブサイト）</span></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	算定のポイントとしては、3点あります。</p>
<ol>
	<li>
		専任の医師または救急領域の経験年数3年以上の看護師の配置。</li>
	<li>
		院内にトリアージ基準を定期的に見直していること。</li>
	<li>
		患者に対し院内トリアージの実施について説明を行い、院内の見やすいところへの掲示等により周知を行っていること。</li>
</ol>
<p>
	<a href="http://igs-kankan.com/article/RIMG0728.JPG"><img alt="fujino_pic1.JPG" class="mt-image-center" height="225" src="http://igs-kankan.com/article/assets_c/2012/05/RIMG0728-thumb-300x225-1749.jpg" style="text-align: center; margin: 0px auto 20px; display: block" width="300" /></a></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #0000cd">――これまでもトリアージを行われてきたと思うのですが、今回の加算で変わったことはありますか？</span></p>
<p style="margin-left: 40px">
	<strong>藤野</strong>　施設によっては、これまでも看護師がトリアージを行っていたと思いますが、病院によって実態はさまざまです。今回の加算がつくことによって、やることが大きく変わったわけではありませんが、人員配置やトリアージ基準の見直しなどがより明確に可視化されたと思います。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #0000cd">――トリアージ基準は病院によって違いがあるのでしょうか。</span></p>
<p style="margin-left: 40px">
	<strong>藤野</strong>　トリアージ基準としては、日本にトリアージを導入する際の参考にされたカナダのCTAS（Canadian Triage and Acuity Scale：カナダトリアージ緊急度スケール）と日本の状況にあわせたJTASという緊急度判定のツールがありますが、現段階ではどのトリアージ基準を使用するかということは、条件には含まれていません。そのようなスケールの導入が義務化されていないため、病院独自の基準でも問題はありません。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	ただ、JTASの注目度は高く、セミナーなどを行うとすぐに埋まると聞いています。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #0000cd">――看護師による院内トリアージの対象となる患者は？</span></p>
<p style="margin-left: 40px">
	<strong>藤野</strong>　実は、それも病院によって違います。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	聖マリアンナ医科大学病院では、ウォークインの患者さんに限り実施しています。病院によっては、電話での連絡や、救急車からの連絡にも看護師が対応するところもあるようですね。おそらく医師の数など体制の違いによるものだと思いますが、救急外来に医師が少ない小規模の病院などでは、必然的に看護師によるトリアージのニーズが高いと思います。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<h2>
	トリアージは医師の「診断学」に近い</h2>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #0000cd">――トリアージを行う看護師に求められる能力とはどのようなものでしょうか？</span></p>
<p style="margin-left: 40px">
	<strong>藤野</strong>　一般的に入院病棟では、この人は「胃潰瘍の患者さん」と診断がついているうえで、その患者さんの「吐き気が出た」「脈が早い」といった症状をみていくことになります。しかし、救急外来ではじめて患者さんに接する場合は、当然診断がついていないですし、何も無いところから情報を集めていくわけです。むしろ医師の行なう「診断学」に近いと思います。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	ただ、看護師はもともと診断学を勉強していませんし、通常とは&ldquo;逆&rdquo;の順序で考えていかなければなりません。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #0000cd">――臨床推論という言葉も、広まってきていますね。</span></p>
<p style="margin-left: 40px">
	<strong>藤野</strong>　多くの臨床看護師さんは「呼吸が速い」「脈が速い」と点で見ることができますが、これらの情報を的確に組み合わせて行うことがアセスメントといえます。経験のある看護師が「アセスメントが苦手」と表現するのは、この組み合わせを考えることが難しく、それは「臨床推論」が苦手と言い換えることができるかもしれません。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	経験のある看護師が変化に「気づく」のは、現状を経験値に照らしその相違をキャッチするか、通常のパターン認知からの逸脱をキャッチしていることが主体になると思います。もちろん経験だけに頼ると落とし穴もありますので、その気づきの裏づけまたは保証となる思考ロジックを補強することで、「気づき」を強化していけるのではないでしょうか。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #0000cd">――では、そういった能力を身につけるにはどのようなトレーニングが必要でしょうか。</span></p>
<p style="margin-left: 40px">
	<strong>藤野</strong>　例えば、トリアージ基準に症状別の判断基準を含めれば、それらをガイドにして行くことが可能でしょう。そのうえで実際の事例として、模擬患者さんをみてもらいトリアージシートを埋めていったり、患者データを渡し、どのようなことが考えられるかディスカッションをするといった方法をとっています。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	例えば、虫食い問題を作って、この時どのような情報を知りたいですか？それはなぜですか？　というように単に知識の確認にならないようなトレーニングを意識しています。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #0000cd">――アセスメントの話が中心になりましたが、他に求められるものはありますか？</span></p>
<p style="margin-left: 40px">
	<strong>藤野</strong>　基本的なアセスメント能力は前提条件ですが、他にもさまざまな能力が求められます。救急外来の対外的な窓口の役目を果たすので、接遇面での配慮も必要です。また、他の医療職と連携していくため、コミュニケーション能力、ネゴシエーション能力も重要になってくるでしょう。病院のシステムや事務手続きも把握しておかないと、スムーズにいかない場面も出てくると思います。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	医療面では、急変の対応ができないといけませんし、感染の知識も必要です。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	これらのように、知識としても多くのものが求められるだけでなく、院内において総合的に力を発揮できる環境も必要になります。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<h2>
	アンダートリアージを減らすために</h2>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #0000cd">――トリアージの目標としては何を目指すべきでしょうか。</span></p>
<p style="margin-left: 40px">
	<strong>藤野</strong>　ゴールとしては「アンダートリアージを減らす」ことです。そのためには、定期的な振り返りが重要になってきます。気になった症例などを集めておき、ディスカッションしていくことで、トリアージの精度も上がっていくことでしょう。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	ただ、アンダートリアージを減らすことと、オーバートリアージを許容することはセットになってきますが、オーバートリアージばかりしているとトリアージの効果が薄れてしまうのでやはり的確なトリアージができるようにすることが重要です。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #0000cd">――今回のお話を聞いて、救急領域のナースに求められる役割が広がっていると感じました。</span></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	<strong>藤野</strong>　そうですね。これまでは問診で聞いたことを医師に伝えるだけだったかもしれませんが、看護師の判断で診療の優先順位を決めるというのは、看護の専門性が評価されたことと言えるでしょう。逆に言えば、それだけ看護師にも、より責任が課せられたとも言えます。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	トリアージを行うナースに求められるものは多いですが、今回の加算で活動が可視化され、診断基準なども明確化されますので、より充実したトレーニングを行なわれていくことを期待しています。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #0000cd">――ありがとうございました。</span></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<table border="3" cellpadding="1" cellspacing="1" style="width: 100%" summary="関連書籍">
	<tbody>
		<tr>
			<td style="border-bottom-color: #ff99cc; text-align: center; background-color: #ff99cc; border-top-color: #ff99cc; border-right-color: #ff99cc; border-left-color: #ff99cc">
				<strong>おすすめ関連書籍</strong></td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="border-bottom-color: #ff99cc; border-top-color: #ff99cc; border-right-color: #ff99cc; border-left-color: #ff99cc">
				&nbsp;
				<table align="center" border="0" cellpadding="10" cellspacing="10" style="width: 95%">
					<tbody>
						<tr>
							<td style="text-align: center; width: 136px">
								<a href="http://www.igaku-shoin.co.jp/bookDetail.do?book=81992" target="_blank"><img alt="帰してはいけない外来患者" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/帰してはいけない外来患者.jpg" style="width: 126px; height: 180px" /></a></td>
							<td>
								<p>
									<span style="font-size: 100%"><span style="color: #008000"><strong>帰してはいけない外来患者</strong></span></span></p>
								<p>
									<span style="font-size: 80%">編集：前野　哲博／松村　真司</span></p>
								<p align="left">
									<span style="font-size: 80%"><span style="line-height: 1.8">今春の研修医フェアで大ヒット！「臨床判断のプロセス」として、①情報収集、②解釈、③鑑別診断リストの作成、④診断の絞り込み、⑤臨床決断の5段階を示されており、ナースにもおすすめ！</span></span></p>
								<p align="left">
									<span style="font-size: 80%"><span style="line-height: 1.8">定価3,990円（本体3,800円+税5％）<br />
									[ISBN978-4-260-01494-6]</span></span></p>
							</td>
						</tr>
					</tbody>
				</table>
			</td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="border-bottom-color: #ff99cc; border-top-color: #ff99cc; border-right-color: #ff99cc; border-left-color: #ff99cc">
				&nbsp;&nbsp;
				<table align="center" border="0" cellpadding="10" cellspacing="10" style="width: 95%">
					<tbody>
						<tr>
							<td style="text-align: center; width: 136px">
								<a href="http://www.igaku-shoin.co.jp/bookDetail.do?book=18870" target="_blank"><img alt="誰も教えてくれなかった診断学" class="mt-image-center" src="http://igs-kankan.com/article/誰も教えてくれなかった診断学.jpg" style="text-align: center; margin: 0px auto 20px; width: 125px; display: block; height: 180px" /></a></td>
							<td>
								<p>
									<span style="font-size: 100%"><span style="color: #008000"><strong>誰も教えてくれなかった診断学<br />
									<span style="font-size: 80%">患者の言葉から診断仮説をどう作るか</span></strong></span></span></p>
								<p align="left">
									<span style="font-size: 80%"><span style="line-height: 1.8">著：野口　善令／福原　俊一</span></span></p>
								<p align="left">
									<span style="font-size: 80%"><span style="line-height: 1.8">初期研修医向けの書籍ながら、一歩進んだナースにもおすすめ！「頻度・確率」、「時間」、「アウトカム」の3つの軸を意識しながら下す、これまで&quot;誰も教えてくれなかった&ldquo;診断法。</span></span></p>
								<p align="left">
									<span style="font-size: 80%"><span style="line-height: 1.8">定価3,150円（本体3,000円+税5％）<br />
									[ISBN978-4-260-00407-7]<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span></span></span></p>
							</td>
						</tr>
					</tbody>
				</table>
			</td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="border-bottom-color: #ff99cc; border-top-color: #ff99cc; border-right-color: #ff99cc; border-left-color: #ff99cc">
				&nbsp;&nbsp;
				<table align="center" border="0" cellpadding="10" cellspacing="10" style="width: 95%">
					<tbody>
						<tr>
							<td style="text-align: center; width: 136px">
								<a href="http://www.igaku-shoin.co.jp/bookDetail.do?book=5383" target="_blank"><img alt="Dr.ウィリス　ベッドサイド診断" class="mt-image-center" src="http://igs-kankan.com/article/ドクターウィリス.jpg" style="text-align: center; margin: 0px auto 20px; width: 126px; display: block; height: 180px" /></a></td>
							<td>
								<p>
									<strong><span style="color: #006400"><span style="font-size: 100%">Dr.ウィリス ベッドサイド診断<br />
									<span style="font-size: 80%">病歴と身体診察でここまでわかる！</span></span></span></strong><span style="font-size: 100%"><span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span></span></p>
								<p>
									<span style="font-size: 80%">執筆：G. Christopher Willis　<br />
									監訳：松村　理司</span></p>
								<p>
									<span style="font-size: 80%"><span style="line-height: 1.8">伝説のウィリスノートの全訳。患者の訴える症状、病歴・身体診察から種々の情報を集めて鑑別診断を行い、ベッドサイドで最終診断にいたるまでのプロセスが詳述されている。ここまで理解で来たらあなたも診断のエキスパート！</span></span><span style="line-height: 1.8"><span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span></span></p>
								<p align="left">
									<span style="font-size: 80%"><span style="line-height: 1.8">定価6,825円（本体6,500円+税5％）<br />
									[ISBN978-4-260-00033-8]</span></span></p>
							</td>
						</tr>
					</tbody>
				</table>
			</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>『毛のない生活』 山口ミルコさんに会う　前編</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://igs-kankan.com/article/2012/05/000593/" />
    <id>tag:igs-kankan.com,2012:/article//2.593</id>

    <published>2012-05-15T06:05:40Z</published>
    <updated>2012-05-16T09:03:46Z</updated>

    <summary>5月初旬、『毛のない生活』を書いた山口ミルコさんに会う機会をいただける、ということで、版元のミシマ社さんへ向かった。

</summary>
    <author>
        <name>igs-kankan</name>
        
    </author>
    
    <category term="top" label="top" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://igs-kankan.com/article/">
        <![CDATA[<hr />
<h3>
	<a href="http://www.mishimasha.com/books/kenonai.htm"><img src="http://igs-kankan.com/article/IMG_2960.JPG" style="width: 200px; float: left; height: 265px; margin-right: 10px" /></a></h3>
<p>
	<a href="http://www.mishimasha.com/books/kenonai.htm"><strong>『毛のない生活』</strong></a></p>
<p>
	<strong>山口ミルコ著、ミシマ社、1500円＋税</strong></p>
<p>
	<span style="font-size: 80%"><span class="Apple-style-span" style="font-family: 'ms gothic', osaka-mono, monospace">敏腕編集者、会社大好き、そんな著者が思いもよらぬ退社。その一ヶ月後、ガンを宣告され、突然闘病生活が始まる。</span></span></p>
<p>
	<span style="font-size: 80%"><span style="font-family: ms gothic, osaka-mono, monospace">「まさか自分が坊主になろうとは。起きてマクラが髪の毛だらけで真っ黒だったあの朝のことは、生涯忘れないだろう」</span></span></p>
<p>
	<span style="font-size: 80%"><span style="font-family: ms gothic, osaka-mono, monospace">何も「ない」日々のなかで見えてきた「これから」の生き方。</span></span></p>
<p>
	<span style="font-size: 80%"><span style="font-family: ms gothic, osaka-mono, monospace">毎日を真摯に生きる全ての現代人に捧げる渾身のエッセイ。</span></span></p>
<p style="text-align: right">
	<span style="font-size: 80%"><strong>（帯より引用）</strong></span></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p style="text-align: center">
	&nbsp;</p>
<p style="text-align: center">
	＊</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p style="text-align: right">
	<strong>取材：石川誠子　医学書院　編集者</strong></p>
<p style="text-align: right">
	&nbsp;</p>
<p>
	5月初旬、『毛のない生活』を書いた山口ミルコさんに会う機会をいただける、ということで、版元の<a href="http://www.mishimasha.com/index.htm">ミシマ社</a>さんへ向かった。</p>
<p>
	一体どういう人なんだろう、と正直、胸は不安でドキドキしている。</p>
<p>
	ミルコさんは、もと、幻冬舎で働いていた大物作家担当の敏腕編集者。46歳。</p>
<p>
	担当した本のリストを見せていただいたら、おお、五木寛之、さくらももこ、吉本ばなな、&hellip;&hellip;うう、まぶしいなあー。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	一方の自分ときたら、お堅い専門出版社で、最近担当したものが<a href="http://www.igaku-shoin.co.jp/bookDetail.do?book=82112">『幻聴妄想かるた』</a>ときたもんだ。なんかもう月とすっぽんではないか。</p>
<p>
	ミルコさん全開のオーラやらパワーやらに当てられて顔面硬直、失語症になったらどうしよう。</p>
<p>
	ああ、でも、同年代の女性として、また分野は違えど編集をやっている者として、どんなふうにバリバリなのかも見てみたい（＝怖いもの見たさ）。</p>
<p>
	そんな揺れ動く心をかかえながら、自由が丘の坂をのぼる。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	「こんにちはー」。はじめて会うミルコさん。「前回は風邪でキャンセルさせてもらってすみません。やっと会えましたねー石川さん」「よろしくお願いしますー」。にこにこ。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	いきなりお互いの名前の話になる。石川の名前は「誠子」。ちょっと変わった読み方で、これで「なりこ」と読む。</p>
<p>
	「ミルコも変わっている名前ですが、芸名じゃないんですよね？　どういう意味なんですか？」</p>
<p>
	「商社に勤めていた父がつけたんですけど、ロシア語で平和って意味なんです」</p>
<p>
	「じゃあ日本名にしたら和子、とかになるんでしょうかねえ」</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	そんな話をしているうちに、あれ、なんか、すごーく低姿勢な、謙虚な人だなあ、と感じ始める。人の話はまず肯定してから答えてくれるし、なんというか、全体的に受容と共感の姿勢なのだ。</p>
<p>
	言葉も、早口じゃなくて、一言ひとことを丁寧に考えながら口にしている。</p>
<p>
	おーぜんぜん怖くないぞー。敏腕編集者だからって、ビンビンワンワンしているわけじゃないんですね。こんな私が言うのもおこがましいけれど、極めて常識的な人だ。</p>
<p>
	ほっ。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	さっそく本の話に入る。</p>
<p>
	『毛のない生活』というタイトルについて。</p>
<p>
	「最初のタイトル候補は、章の名前になっている、「欠席、可。」だったんです。でも、最後の段階になって、ミシマさんから連絡があって、「『毛のない生活』にしますから」って。そのときは「あ、いいですよ」と即答しました」</p>
<p>
	おー。さすが編集をしていた人。編集者の意見は尊重するのだなあ。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	「毛といえば、失礼なんですけど、いまは綺麗なボブですが、それはかつらなんですか？」</p>
<p>
	「いや、これ、自分の毛なんです。抗ガン剤をしたら、予告されていたそのとおりにきっちり2週間で抜けて、きっちり2週間で生えてきました。最初は、元の毛を忘れちゃったの？みたいな剛毛が生えてきて、あららーと心配したんですが、いまは元と同じ髪質になりましたよ」</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	そう言い終わって、ミルコさんはつけたした。「だから、いつかはちゃんと治るんですよ」。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	抗ガン剤で失われた毛、そしてもう一度生えてきた毛。</p>
<p>
	毛は、ミルコさんの過去の生き方への決別と、生まれ変わりを象徴しているものだ。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	過去のミルコさんの生活&hellip;&hellip;。</p>
<p>
	「旬の人と最先端の本を作るのが私の仕事だと思っていた」と言うミルコさんの幻冬舎時代の生活ぶりは、本のなかにも垣間見られる。</p>
<p style="margin-left: 3.45pt">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 3.45pt">
	<span style="font-size: 90%"><strong>――都心に住み、高級外車を乗り回し、GI値の高い食事を好み、ハイブランドのスーツを着ていた。</strong></span></p>
<p>
	<span style="font-size: 90%"><strong>――20年におよぶ多忙な編集者生活のなかで私が溜め込んだ毒。</strong></span></p>
<p>
	<span style="font-size: 90%"><strong>――いつもハレ、雨が降ってもハレ。</strong></span></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	「頭の中は24時間編集のことで占められていましたね。いいフレーズが浮かんだら夜中だって起きて書きとめていたし」</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	会社大好き、編集大好き。</p>
<p>
	そんな彼女がなぜ会社を辞めたのか、そのあたりについては本を参照いただくとして、でも、20年に及ぶ編集者生活の最後には、</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="font-size: 90%"><strong>――精神的に追い詰められ、体調も悪かった。さらにいつも眠かった。ときどき割れるように頭が痛くなった。</strong></span></p>
<p>
	とも。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	「自分でもガンになったことを納得されているように感じる文章が、ところどころに見えるのですが」</p>
<p>
	「自分はガンになるべくしてなった、と思っています。だからガンを告知されたとき、なぜ私に？といった思いはまったく浮かばなかったですね&hellip;&hellip;誰の体のなかにも常にガン細胞はある。それが、身体が弱ったときに、いまだーー！といって、活動しはじめるんだと思います」</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	しかし、そこからがスゴイのだ。</p>
<p>
	ガンの宣告を受けてからの生活の変貌ぶり、方向転換の&ldquo;角度&rdquo;が、普通じゃないのである。</p>
<p>
	オーガニックや野口整体など、およそそれまでの六本木在住生活とは縁もゆかりもなかったものを、取り入れていく。</p>
<p>
	それを読む私は、「いいぞ！その調子！」と応援したくなってくる。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="font-size: 90%"><strong>――どんな事態になろうとも、さらっといこうと決めた。</strong></span></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	くうー。かっくいいー。</p>
<p>
	治療の過程や副作用の吐き気などのツライ話もあるが、新しい生き方、考え方がミルコさんを支えていくのだ。（つづく）</p>
]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>【最終回】Part4 創傷のアセスメントと栄養管理（全2回②）</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://igs-kankan.com/article/2012/05/000590/" />
    <id>tag:igs-kankan.com,2012:/article//2.590</id>

    <published>2012-05-14T07:25:08Z</published>
    <updated>2012-05-16T08:58:35Z</updated>

    <summary>最終回では，創部の状態から患者さんの栄養状態を推察する視点を解説。</summary>
    <author>
        <name>igs-kankan</name>
        
    </author>
    
    <category term="top" label="top" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://igs-kankan.com/article/">
        <![CDATA[<p>
	<span style="font-size: 120%"><span style="color: rgb(0,0,255)"><strong><span style="font-family: ms pmincho, saimincho, serif">Part4－②褥瘡(局所)の状態から考える栄養管理</span></strong></span></span></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="font-size: 80%">（<a href="http://igs-kankan.com/article/2012/03/000575/">前回記事「Part4－①創傷治癒過程に応じた栄養サポート」から続く</a>）</span></p>
<p>
	　　『静脈経腸栄養ガイドライン』では，褥瘡患者に対し，「褥瘡の観察を含めた栄養アセスメントを実施し，必要な症例に対して栄養管理計画書を作成する」ことを推奨しています。そして，この項目は推奨レベル「A-１」です。つまり，もっとも高いエビデンスレベルに位置づけられているのです。</p>
<p>
	　このことが意味しているのは，褥瘡患者の場合，ODAによる評価だけではなく，褥瘡（局所）の状態から栄養のアセスメントをすることも重要だということなのです。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="font-size: 110%"><strong><span style="color: rgb(128,0,128)">●</span><span style="font-family: ms pmincho, saimincho, serif">『DESIGN』で評価する栄養状態</span></strong></span></p>
<p>
	　褥瘡の状態からの栄養アセスメントは，褥瘡治癒過程を評価するための重症度分類<a href="http://www.jspu.org/jpn/support/design.html">『DESIGN』</a>の項目から検討することができます（<strong>表１</strong>）。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="スライド1.JPG" class="mt-image-center" height="375" src="http://igs-kankan.com/article/%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%891.JPG" style="text-align: center; margin: 0px auto 20px; display: block" width="500" /></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="font-size: 110%"><strong><span style="color: rgb(128,0,128)">●</span><span style="font-family: ms pmincho, saimincho, serif">豚肉様の創部＝不良肉芽＝栄養状態不良を疑う</span></strong></span></p>
<p>
	　褥瘡局所のケアが十分であるにもかかわらず，褥瘡の改善が認められない場合には，<span style="color: #a52a2a"><strong>栄養管理が不十分</strong></span>であることが推測されます。<br />
	また，肉芽の色や状態から栄養状態を推測することができます。肉芽の色が薄く，浮腫状であれば，低栄養であることが考えられます（<strong>写真1</strong>）。逆に，肉芽の色が赤色で良性肉芽であれば，栄養状態が良好であると判断できます（<strong>写真2</strong>）。</p>
<p>
	<img alt="スライド2.JPG" class="mt-image-center" height="375" src="http://igs-kankan.com/article/%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%892.JPG" style="text-align: center; margin: 0px auto 20px; display: block" width="500" /></p>
<p>
	　以上のことから，<span style="color: #a52a2a"><strong>もっとも効率的に栄養計画を作成するためには，褥瘡の観察と同時に栄養アセスメントを実施することが必要</strong></span>です。そのためには，栄養士も褥瘡回診に参加してもらうなど，多職種によるチームでのかかわりが重要です。</p>
<p>
	　患者さんのADL，QOLを向上させるための褥瘡ケアにおいては，創部のケアだけではなく，栄養管理をはじめとする全身管理の視点が重要です。そのためにも患者さんのいちばん近くにいるナースが必要な知識を身につけながら，チームによるケアをさらに推進していきましょう。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<strong>【かんかん！編集室より】</strong><br />
	　褥瘡ケアと栄養管理の基礎知識を解説した本連載は，今回をもちまして，一旦，終了いたします。長いあいだ，ご愛読を賜りありがとうございました。<br />
	　時をあらためて，事例を通じて褥瘡ケアと栄養管理の関係性を解説する「褥瘡ケアと栄養管理【事例編】」をスタートする予定です。しばらくお待ちいただけますと幸いです。<br />
	&nbsp;</p>
]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>インフォメーション＆プレゼント</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://igs-kankan.com/article/2012/05/000561/" />
    <id>tag:igs-kankan.com,2012:/article//2.561</id>

    <published>2012-05-14T05:30:00Z</published>
    <updated>2012-05-14T05:33:06Z</updated>

    <summary> 	◆【information】 	平成25年度認定看護師教...</summary>
    <author>
        <name>igs-kankan</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://igs-kankan.com/article/">
        <![CDATA[<p>
	<span style="font-size: 120%"><span style="font-family: ms gothic, osaka-mono, monospace"><strong><span style="color: rgb(165,42,42)">◆</span>【information】</strong></span></span></p>
<p>
	<strong>平成25年度認定看護師教育課程入試説明会のお知らせ</strong></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	日本赤十字看護大学看護実践・教育・研究フロンティアセンターでは、特定の看護分野において熟練した看護技術を備えた質の高い看護実践能力を養い、人間一人ひとりを尊び、刻々と変わりうる国内外の社会に対応しうる優秀な認定看護師の育成を目的として、認定看護師教育課程を設置しています。</p>
<p>
	このたび、平成25年度に開講される認定看護師教育課程の入試説明会が次のとおり開催されることになりました。当日は、入試の概要説明や個別試験相談、キャンパス内の見学などが予定されていますので、認定看護師の資格取得の機会のきっかけとして是非ご参加ください。なお、入試日は本年9月5日（水）、教育機関は平成25年6月から6ヵ月間を予定しています。</p>
<p>
	<img alt="認定看護師説明会.JPG" class="mt-image-none" height="194" src="http://igs-kankan.com/article/%E8%AA%8D%E5%AE%9A%E7%9C%8B%E8%AD%B7%E5%B8%AB%E8%AA%AC%E6%98%8E%E4%BC%9A.JPG" style="width: 260px; height: 143px" width="344" /></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<ul>
	<li>
		日時：平成24年6月23日（土）13:00～15:00</li>
	<li>
		会場：日本赤十字看護大学武蔵野キャンパス（東京都武蔵野市境南町1-26-33）</li>
	<li>
		開講分野：糖尿病看護コース、認知症看護コース、慢性呼吸器疾患看護コース</li>
	<li>
		申し込み：①氏名、②病院名、③希望分野を明記したｅメールを<strong>nintei@redcross.ac.jp </strong>あてにお送りください。</li>
</ul>
<p>
	詳しくは、ホームページ<a href="http://www.redcross.ac.jp/frontier/nurse/index.html">http://www.redcross.ac.jp/frontier/nurse/index.html</a>をご覧ください。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<strong><span style="font-size: 120%"><span style="font-family: ms gothic, osaka-mono, monospace"><span style="color: rgb(165,42,42)">◆</span>【information】</span></span>がんを治療しながら働く方々を応援するツール</strong></p>
<p>
	<span style="font-size: 110%"><strong><strong>『&ldquo;がんと働く&rdquo;リワークノート</strong>』ができました！</strong></span></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	近年、がん治療は外来や在宅で行われることが普通になり、日々の暮らしや仕事をしながら治療を受けるケースが増えています。一方、がん治療と仕事の両立に は、スケジュールの調整や、同僚・上司とのコミュニケーション、体調の管理など多くのことが求められ、中には仕事をあきらめたり、逆に頑張りすぎてしまう 方も少なくありません。</p>
<p>
	がんとともに「暮らす・働く」ためには、まず患者さん自身が、心身の状態を知り、自分なりのペースづくりや一人ひとりに合ったアクションプログラムが必要だと思われます。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	この小冊子は、こうしたがんサバイバーの方々が自らアクションプランを立てるためのツールとして企画されました。</p>
<p>
	職場復帰に向けた準備段階に参考にしていただきたい「リワーク編」、がんとつきあいながら社会生活を送るために日々欠かせない「セルフケア編」、ふたつのセクションから構成されています。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	特に「リワーク編」では、治療の予定と仕事の予定を月単位で並行して書き込めるシートや、復職にあたって、できる仕事の範囲・内容、職場の上司や同僚に理解を得ておきたい内容などについて整理ができるシートが盛り込まれています。</p>
<p>
	患者さん自身が、職場の産業医・上司などとの相談時に活用できるほか、復職を考え始めた患者さんと主治医、受け持ち看護師が、治療と仕事の両立について話し合うためのツールとしても活用が可能です。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	さまざまな場面で活用ができるリワークノートは定価300円。お問い合わせ、ご購入は下記まで。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<strong>〒104-0045東京都中央区築地1-9-4ちとせビル3F<br />
	ＮＰＯ法人キャンサーリボンズ「がんと働く」プロジェクト係<br />
	電話）03-3546-6101</strong></p>
<p>
	【購入方法】個人でご購入希望の場合は、300円分の切手+返信用の封筒（ご送付先の郵便番号・宛先を明記、21ｃｍ&times;15ｃｍの冊子が入る大きさ、切手は不要）を同封の上、上記ＮＰＯ法人キャンサーリボンズ宛て、お送りください。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="リワークノート.jpg" class="mt-image-left" height="194" src="http://igs-kankan.com/article/%E3%83%AA%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%88.jpg" style="margin: 0px 20px 20px 0px; float: left" width="365" /></p>
]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>第8回　ファンデーションはクリームタイプがいいの？</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://igs-kankan.com/article/2012/05/000589/" />
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    <published>2012-05-11T01:20:41Z</published>
    <updated>2012-05-11T06:07:19Z</updated>

    <summary>エンゼルケア時のファンデーションはクリームがいいの？ リキッドではダメですか？
</summary>
    <author>
        <name>igs-kankan</name>
        
    </author>
    
    <category term="top" label="top" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://igs-kankan.com/article/">
        <![CDATA[<p>
	<strong><span style="color: #008000"><span style="font-size: 140%">クリームファンデーションの上手な使い方</span></span></strong></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />エンゼルメイクをする際には、ファンデーションのなかでも、クリームファンデーションがおすすめなんですね。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />ご遺体はとても乾燥しますので、乾燥防止になりカバー力もあるクリームタイプをおすすめしています。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />使い勝手を考えると、リキッドファンデーションやパウダリーファンデーションのほうが、手軽な感じがするのですが、なぜ、クリームファンデーションがいいんですか？</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />油分の量がポイントなんです。皮膚表面に油膜をつくり、できるだけ乾燥しないようにするわけです。クリームタイプは油分がいちばん多く、次に多いのがリキッドファンデーションですが、最近では油分が多いものから、全く入っていないオイルフリータイプもありますので、もし使う場合には、これをチェックしたほうがいいです。パウダリーファンデーションにいたっては、油分がほとんど入ってないので乾燥防止にならず、場合によっては乾燥を助長してしまい不適格といえます。ただ、しっかり下地をしてクリームファンデーションを塗った上に、油分の多いリキッドファンデを重ねるとしっとりしたり、クリームファンデーションの上に化粧くずれしないように,、パウダーの変わりにパウダーファンデーションを使ったりはします。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />クリームファンデーションは、リキッドやパウダリーに比べると、使い方が難しい気がしますが、上手な使い方を教えてください。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />みんなよくやってしまうのが、クリームファンデーションを、いきなり顔の四か所にわけてのせること。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />えっ!?　ダメなんですか&hellip;。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />ご遺体の皮膚はとてもデリケートになっていますから、のばすときに皮膚に負担がかかりおすすめできない方法です。また、その方法は塗りむらもできやすいです。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />じゃ、どうすればいいんでしょう。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />基本的にクリームファンデーションは、含まれている油分によって固まりやすいんです。固まった状態そのままでは塗りにくいので、自分の手の甲に少し(エンゼルメイクセット内のクリームファンデーションなら、お一人に米粒大くらいで十分。ファンデーションの量が多すぎると、塗りむらができるなど失敗するケースが多い)とり、てりが出るくらい指でよく練って油分を溶かし十分に軟らかくする。それからつけてください。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />肌になじみやすい状態にしてからのせる、ということですね。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />そうですね、肌の上に均等に乗せていくやり方がいいです。もし、肌にのせたファンデーションを伸ばす必要を感じた場合は、長い距離をのばすと皮膚に負担がかかりますし、むらになりやすいですから、ほんのちょっと短い距離をのばすような手つきで行うといいです。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />在宅でエンゼルメイクをする場合は、患者さんの使っていた道具でやればいいですよね？</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />その方が、生前に使われていたものですから、その人らしいものが揃っている点ではいいのですが、それはあくまでも元気なときに使っていたものですよね。ファンデーションも、リキッドやパウダリーである場合が多いので、ご遺体にとって大事な乾燥防止や、肌の変化をカバーできないので、クレンジングマッサージクリームやファンデーションなどは、エンゼルメイク用のものを準備しておいたほうがいいと思います。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #008000"><span style="font-size: 140%"><strong>事前に、練習をしよう</strong></span></span></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />ファンデーションは、何でつけるのがいいでしょうか？</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />スポンジでも手でもいいですし、私がデモンストレーションを行うときは、海綿を使っています。いずれにしても、スタッフ同士で練習をしておくと、実際やるときに全然違います。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />たしかに、いきなり&ldquo;本番&rdquo;では緊張しますよね。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />いきなり患者さんにやるのは、すごく難しいです。それに、自分のメイクが上手な人が、人にやるのも上手とは限らないんです。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />そうなんですか。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span><img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />「自分にやるのとは、全然違った」という声はよく聞きますよ。練習をしてみると「こんなふうに違うんだ」という感覚もわかると思いますので、おすすめです。&nbsp;</p>
]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>ニジノカナタニ　第2話</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://igs-kankan.com/article/2012/05/000584/" />
    <id>tag:igs-kankan.com,2009:/article//2.584</id>

    <published>2012-05-09T11:48:27Z</published>
    <updated>2012-05-11T06:40:22Z</updated>

    <summary>どうして毎日こんなに忙しいの？！中規模病院で働く看護師7年目のナンシーの日常を通して&quot;いそがしさ&quot;の原因を探る</summary>
    <author>
        <name>igs-kankan</name>
        
    </author>
    
    <category term="top" label="top" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://igs-kankan.com/article/">
        <![CDATA[<h2>
	<strong>看護研究でおおわらわ　（その１）</strong></h2>
<p style="margin-left: 40px">
	「ひゃー！院内の研究計画書発表会までもう10日しかないんだよー。」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	3日前に知恵の神マンジュシュリーの遣いであるマンジ―との衝撃の出会いを経験したにもかかわらず、ナンシーは看護研究の研究計画書発表会の準備で切羽詰まっているため、そんなことすっかり忘れて準備にいっぱいいっぱいであった。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	ナンシーの病院の看護研究のスケジュールはこうだ</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p style="text-align: center">
	＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊</p>
<table border="0" cellpadding="1" cellspacing="1" style="width: 100%">
	<tbody>
		<tr>
			<td>
				<img alt="kitaura_icon_bucho.jpg" class="mt-image-none" height="200" src="http://igs-kankan.com/article/kitaura_icon_bucho.jpg" width="200" /></td>
			<td>
				<p>
					　１．研究スタート時に「研究計画書発表会」</p>
				<p>
					　ここでは自分たちの発表だけでなく、別のグループの研究計画書に対して建設的なコメントをする</p>
				<p>
					　２．その後、コメントを元に修正した研究計画書にしたがって研究を進め、</p>
				<p>
					　３．スタートから約1年後に「看護研究発表会」で研究の成果を院内で発表するのだ！<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span></p>
			</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>
<p style="text-align: center">
	＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	これを、普通に勤務しながら行うのだから、かなりのハードな作業になるのは当たり前。しかも、ナンシーの働く「恩日比安病院」には図書室はない（大学病院や大病院でなければ普通はなかなか整備されていないものね）。したがって、電車で１時間半かかる県立大学の図書館までいかなければ、書籍はなかなか活用できない。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;そんな状況でナンシーは、手元にある書籍や過去の研修資料、インターネットを活用して研究計画書をまとめようとメチャメチャ頑張った。今日はそんなとんでもなく頑張る毎日が続いた4日目&hellip;&hellip;<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span>ほとんど限界越えの夜だった。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「ええと&hellip;&hellip;研究目的はこれでよかったんだっけ&hellip;&hellip;!?　</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;改めて、考えてみると細部がよくわかってないよね。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;でも、とりあえずは発表会に間に合わせなきゃ。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;とにかく間に合わせて、それから考えるってことで&hellip;&hellip;」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	発表用のパワーポイントのスライドを作りながら、行き当たりばったりで考える。研究目的を考えて、最初から研究するには、現場の看護師って絶対に忙しすぎると思う。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「同じ研究のメンバーで話し合った決定事項をメモにしていたはずだけど&hellip;&hellip;あ、これこれ」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	もうすぐ時刻は夜中の２時をまわりそう。明日は遅番だけどそろそろ寝ないと、さすがに夜更かし絶好調のナンシーでも相当きつくなってきている。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	けれど、今日は隣の病棟師長がナンシーの病棟にやって来て、早々と研究計画書を置いていった。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	隣の病棟の看護研究チームのリーダーは、去年、関西の有名大学病院からやってきたヴィヴィアンだ。新人教育の連絡会でもなにかとナンシーとヴィヴィアンは一緒になる機会が多い。経験年数がだいたい同じだから仕方ないけど&hellip;&hellip;ヴィヴィアンの研究計画書は、どこよりも早くできてるし、いろいろな尺度や高度な統計処理を使った研究らしい。差がついちゃって余計に憂鬱だ。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「おっとそういえば、この前突然現れたニシキゴイおばちゃん。結局やっぱり幻覚だったね。私って自分で気がついてないだけで、相当な精神的プレッシャー感じていたんだわ。追い詰められて悪夢を見ちゃったなんて繊細だよねー。びっくり!!</p>
<p style="margin-left: 40px">
	まあ、あれ以来ニシキゴイは現れないから、その段階はもう通り過ぎたんだね。幻覚見てるなんてのは、まだまだ修行が足りんってことなのかも（笑）　今の方がやばいもん！」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	気づかないうちにナンシーは独り言をやたらと言い続けている。かなり疲れがたまっている証拠だ。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「うーん。全然進まない!!　頭もぼーっとしてきたし。はあ&hellip;&hellip;こんな時間かあ。何か食べて、気合入れるか！」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	週末に研究メンバーが集まった時に作ったシチューの残りを温めるため、ガスコンロに火をつけて、リビングに戻った。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&hellip;&hellip;ガンガンガンガンガン</p>
<p style="margin-left: 40px">
	耳元で恐ろしいほどの騒音</p>
<p style="margin-left: 40px">
	どうやらリビングでそのまま寝入ってしまっていたようだ。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「ええっ？何の音？</p>
<p style="margin-left: 40px">
	　あ―――っ！！！！お鍋！！ヤダ！！どうしよう」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	慌てて、ガスコンロに走りよると、鍋は空っぽ&hellip;&hellip;でも焦げたり燃えたりしていない。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「ほーっ！よかったあああ。なんだ気のせいだったのかあ」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「気のせいちゃうわな！あんた！火事になるとこやったんやで！」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「げっ！」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	あのニシキゴイがクッキーの缶を手に持って立っている。こいつ&hellip;&hellip;これをガンガンぶっ叩いたのか&hellip;&hellip;しかし、気のせいということで、なかったことにしていたのに、このタイミングで現れたか&hellip;&hellip;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「まんじゅう&hellip;&hellip;」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「だれがまんじゅうやねん。マンジー！知恵の神様マンジュシュリーのお遣いやないの。もういっぺん言うけど、あんた、火事で死ぬところやったんやで。」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「あ&hellip;&hellip;ありがとうございます。ここんところ満足に寝てなくて、ボーっとしてたんで、まさか寝入っちゃうとは&hellip;&hellip;すみません」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「うちがおらんかったら、ホンマ、火事なっとたわ。　この前から完全無視やったから、かわいそうやけど失礼しよかと思ってたんやけどなぁ。あんた、ホンマにここんとこ頑張っとったから、なんや健気でなぁ。ところが、あんた、今日はお鍋を火にかけて寝込んでもうたからびっくりしたわ。　看護研究に情熱燃やすんはええけど、家燃やしたらあかんでーって。あっコレごっつおもろいやん！　でもな、うちは頑張っとる人は応援したくなるんやわぁ」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「はあ&hellip;&hellip;看護研究が追い込みで&hellip;&hellip;進んでないから、仕事の後、家でもやるしかないんです。　あれ、口のとこ白くなってますよ」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「えっ！あら、いややわ！」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	マンジ―の口もとにクリーム状のものがペタッとくっついてる。それはまちがいなく鍋に入ってたクリームシチュー。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「あのお鍋のお料理がごっついおいしそうな匂いで&hellip;&hellip;めちゃめちゃおいしかったわ。火事から助けてあげたお礼に、あの料理を毎日作ってちょうだいよ♪」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「クリームシチューですか？なんか神様のお遣いなのに、なんかものすごーく普通ですね。」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「あんなおいしいもん長いこと生きてきて初めて食べたわ。作ってくれるんやったら、特別に、その難儀しよる研究計画書のことを教えてあげるわ。」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「えーっ！看護研究わかるんですか？」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「あんた、うちを誰や思てんねん？知恵の神様マンジュシュリーの使者マンジ―やで。まかせてちょうだいな。」</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p style="text-align: right">
	<strong>次回につづく</strong></p>
]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>第7回　清拭のために側臥位にしたら口から漏液が...</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://igs-kankan.com/article/2012/05/000588/" />
    <id>tag:igs-kankan.com,2012:/article//2.588</id>

    <published>2012-05-02T06:38:42Z</published>
    <updated>2012-05-11T04:14:57Z</updated>

    <summary>清拭の際や移送時に、側臥位にしただけで漏液が･･･。もしかして腐敗!?</summary>
    <author>
        <name>igs-kankan</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://igs-kankan.com/article/">
        <![CDATA[<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #008000"><span style="font-size: 140%"><strong>体交時、移送時の漏液について</strong></span></span></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />清拭の際や移送時に、側臥位にしただけで胃液が出てきました。これって腐敗が始まっているんですか？</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />臨終直後なら、腐敗ではないと思います。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />漏液があるということは腐敗ではないんですか!?</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />エンゼルケアのセミナーや講演の中で私は、「腐敗が進むと、体内圧が高まって漏液が起こる場合があります」と説明します。その際の言葉が足りないのか、漏液があると、イコール腐敗と思ってしまう方がいるようです。しかし、たとえ腐敗のリスクがかなり高い方の腐敗防止の冷却でも、臨終後４時間以内、遅くとも６時間以内に実施というのが目安ですから、臨終直後の段階の腐敗は考えにくいです。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />腐敗でないとしたら、なぜ、漏液があるんですか。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />側臥位になると、仰向けで寝ているときと、内臓や身体の状況がガラッと変わりますよね。つまり、体内の水分の有り様が変化する。栓をしていない水入りの湯たんぽを傾けると水がこぼれるように、体位を変えたら、その人の体内の水分状況によって漏れ出ることがあります。身体より頭を低くしても出やすくなりますね。それと、腹水がある方なども体位変換により内圧が変化して漏液、という可能性があるのではないでしょうか。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />どこから水分が出てくるんでしょう。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />胃や肺から、また、状況によってはCVカテーテルを抜いたところなどから出る場合もあるようです。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />水分が漏れ出るのは、どこからが多いんですか？</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />口や鼻からですね。</p>
<p>
	ちなみに、重力の影響で下方向(仰臥位の場合、背部方向)に移動する水分が多いので、身体の後面にある開放性の傷などからも水分がしみでやすいということになります。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />体交時や移送時に、便が漏れることもあると聞きますが&hellip;。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />臨終の直前・直後などには、肛門の弛緩が関係して便が漏れ出ることがあるようですね。また、生前から漏れがちだった方も、引き続き漏れることがあるようです。これも、腐敗したからではありません。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />臨終直後、漏液の可能性が高いのはどんな方ですか。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />急死など臨終の直前まで普通に飲食していた方や、病状により胃や肺に水分がたまっている方や、消化管の出血などが関係している場合もあると思います。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #008000"><span style="font-size: 140%"><strong>漏れないようにする工夫・漏れたときの対応</strong></span></span></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />漏液の可能性が高い場合、どんな工夫ができますか？</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />清拭よりもシャワー浴ができるといいと思います。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />確かにシャワー浴だと、漏液があっても洗い流せますね。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />はい。仰向けのまま身体を洗うことが可能な場合が多いですし、おっしゃる通り漏液があってもすぐに洗い流せます。シャワー浴ができない場合として提案しているのは、清拭の際、ご家族の方たちに上体を少し抱き起こしていただき、その間に背部など体の後面を拭くという方法です。着替えも同様の方法で。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />側臥位にしないわけですね。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />これまで、特に着替えの際には側臥位にすることが多かったわけですが、側臥位への体位変換は、体内の水分が漏れ出る可能性が高いので、そうしない工夫です。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />ご家族が背中を支えるのは、ベッドからストレッチャーへの抱き移しにも似てますね。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />背中を支えるときにご家族が、まだぬくもりがあるのを感じることができますし、背中には熱がこもりやすいので、クーリングの効果もあり、腐敗を遅らせることにもつながります。</p>
<p>
	それと、退院後の移送の際には、頭を低くしないようにすることや、万が一漏液があった場合の対処法をご家族に伝えておくことも大切です。退院時文書に、盛り込んでおくのもいいでしょうね。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="q02.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/q02.gif" width="33" />亡くなったあと、清拭前に腸の内容物を押し出す対応をする現場もあるようですが&hellip;。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="a03.gif" class="mt-image-none" height="30" src="http://igs-kankan.com/article/a03.gif" width="33" />少しでも体内をきれいにする、という意味で行っているようですが、私は必要ないと考えています。内容物を少し押しだしても体内の環境がよくなるわけでもないですし、ご遺体は体表面と同様に内臓も脆弱になっており、強く圧迫することで内臓を破損してしまう可能性のほうが心配です。また、押し出す行為は時間も結構かかるので、漏れてしまった分だけ拭いてさしあげて、あとは腐敗が進まないように、素早く冷却することのほうが大事で、その時間は、爪きりとかシャンプーとか別のことに使ったほうがいいと思います。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="font-size: 80%">質問も随時受け付けておりますので、エンゼルケアに関しての疑問などがありましたら下記の質問フォームまで、ご質問をお寄せください。</span></p>
<p>
	<span style="font-size: 80%">(本コーナーで採用させていただいた方にはちょっとした景品をプレゼント！)</span><span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span></p>]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>第６回　パスワードは「住所」</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://igs-kankan.com/article/2012/04/000587/" />
    <id>tag:igs-kankan.com,2012:/article//2.587</id>

    <published>2012-04-26T23:40:44Z</published>
    <updated>2012-04-28T00:30:54Z</updated>

    <summary>カウンセラーっていったい何なんだ？　援助者ってどういう人？　そんな不思議な人の後ろ姿をたっぷり覗いてみましょう。</summary>
    <author>
        <name>igs-kankan</name>
        
    </author>
    
    <category term="top" label="top" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://igs-kankan.com/article/">
        <![CDATA[<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	ある日突然カウンセリング予約がぱったりと止まったとしたら&hellip;&hellip;。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	おそらくその瞬間から私たちのセンターは、徐々に経済的破綻に向けて滑り落ちていくだろう。いまだに私はそんな恐怖から自由になれないでいる。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	しかし、その恐怖を抜きに、クライエントに対する私の姿勢を語ることはできない。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="font-size: 160%"><em><span style="color: rgb(0,0,128)"><strong>●三時のあなた</strong></span></em></span></p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	講演先やマスメディアの人たちにこう言われることがある。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「講演で全国飛び回ってたいへんですね」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「その合間を縫って本を書いてらっしゃるんですか？」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	何度も繰り返されてきたため今ではその誤解を訂正する気力も失せるほどだが、やはりちゃんと書いておこう。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	私の日常業務は、原宿カウンセリングセンター（以下センター）に週四回勤務することである。多いときは、一日に八ケースほどの個人カウンセリングを実施し、曜日によってはさらに二時間のグループカウンセリングを二つ実施する。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	九時過ぎまでの夜間のグループとカウンセリングを月二回、日曜出勤も月一回。こうしてウィークデイの昼間に来られないクライエントにも対応している。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	年齢不相応な働きぶりには、書きながらため息が出るほどだ。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	その合間を縫って講演に出かけるので、日曜はすべて講演や学会関連の理事会でつぶれてしまう。したがって原稿を書くのはほとんどが深夜にずれ込み、しらじらと夜が明けるころに原稿を添付した編集者宛てのメール送信ボタンを押すことになる。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	ある知人は、メール送信時刻から、私のことを「三時のあなた」と呼ぶ。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span></p>
<p>
	<em><span style="font-size: 160%"><span style="color: rgb(0,0,128)"><strong>●客集め？　そのとおり</strong></span></span></em></p>
<p>
	<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span></p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	そこまで働くのはいったい何のためかと聞かれれば、こう答えるだろう。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	いちばん大きな理由は、センターという会社組織が維持されるためだ。スタッフ十六名の生活のすべては私にかかっているという責任意識は、開設以来、片時も頭から離れたことはない。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	全員に賞与を支払い、社会保険を完備し、可能であれば毎年昇給すること。そのために弱小企業においては、社長がいちばんよく働くものと決まっている。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	しばしば言われる「クライエントのニーズに応えるために」という決まり文句は、表向きの理由にすぎない。何よりもまず、クライエントが訪れなければニーズに応えようもないし、経済的基盤は容易に崩れてしまうだろう。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	ひとりでも多くのクライエントが来談すること、つまりお客さんを集めることが経済的基盤づくりには必須なのだ。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	どれだけセンターのあの狭い部屋の中で一生懸命カウンセリングの質を上げたとしても、クライエントがただちに増えるわけではない。徐々に評判が上がることはあるだろうが、その前に経営破綻をきたすことは明白だ。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	じっとクライエントを待っているのではなく、積極的にセンターの外に打って出ることが必要だった。そのために一九九五年の設立当初は、どのような講演依頼もすべて引き受けた。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	センターの名前が聴衆の記憶に残ることを願い、そのひとたちの中からカウンセリングを予約する人が出てくることを期待した。講演の終わりにはホワイトボードにセンターの電話番号を大きく書くのが常だった。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	マスメディアへの露出もいとわなかったのは、私個人ではなくセンターの知名度を上げるためだった。テレビ出演は、所属名をテロップで流すことを条件に承諾した。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	幸いにも機会を与えられて今日まで多くの本を出版することができたが、必死で本を書いてきたモチベーションの多くは、センターの存在を知らしめることでカウンセリングのニーズを掘り起し、未来のクライエントを獲得するためだった。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	著書の出版はセンターの社会的認知度を上げ、公的機関や医療機関からの社会的信頼を勝ち得ることにつながった。精神科医からコンスタントに紹介があることは、センター運営にとって大きな安心材料となっている。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p>
	<em><span style="font-size: 160%"><span style="color: rgb(0,0,128)"><strong>●露悪のプライド</strong></span></span></em></p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「要は客集めなんですね？」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「じゃ、お金のためなんですか？」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	そう聞かれれば、私は胸を張って答えるだろう。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「Yes」と。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	このような発言が誤解を招きかねないことは知っている。これまでに周囲から何度もたしなめられ、注意を受けてきた。ネット上でも「信田さんは結局お金のためなんだ」などといった発言を目にすることもある。それでもあえて露悪的とも思える表現を用いるには理由がある。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	国家資格でもない臨床心理士による開業心理相談機関が、十七年間も生き残ってくるのは至難の技だった。これからもいばらの道が続くことは間違いない。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	おそらく医療機関という保険制度に守られたシステムの中で仕事をする人には想像もできない厳しさなのだ。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	多くの精神科クリニックが、一人あたりの患者さんに割く時間の目安を決めているといわれる。それほど多くの患者さんが受診すること自体うらやましくもあるが、精神科医たちはわざわざ「お金のため」などとは言わない。受診する側も、クリニックの治療内容が充実していれば、経済原則を前提としていることにそれほど抵抗感を抱かない。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	医療経済学という領域が存在するように、医療は治療行為の裏側に冷徹な経済原則を秘めていることが社会的に承認されているのだ。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	私の発言が批判的にとらえられたとすれば、それは、従来は精神科医しか存在しなかった領域に参入した新参者である証明なのかもしれない。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	これまで開業という言葉は、ほとんどが医療機関のことを想定していた。業種として市民権を獲得していないために、どこかボランティア的な善意を期待されており、お金という言葉とはそぐわないと考えられているせいかもしれない。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	このような状況に切り込んでいくために、私はあえて「お金のため」という露悪的な表現を用いてきた。そこには屈折したわずかのプライドがこめられている。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	繰り返すが、倒産してしまっては元も子もない。存続することが必要条件なのである。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p>
	<em><span style="font-size: 160%"><span style="color: rgb(0,0,128)"><strong>●カウンセラーのオン／オフ感覚</strong></span></span></em></p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	さて、二回目以降のカウンセリングは、初回のような位置取りをめぐる緊張も少しほぐれてくる。それに伴って、会った瞬間にクライエントに対する勘も働くようになる。前回との比較が可能になり、私にも少し余裕が生まれるからだろう。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	表情や体つき、姿勢などから、疲れているな、ひどく調子が悪そうだ、きらきらして元気だ、何か言いたいことがあるようだ、といったメッセージが伝わってくるのだ。その勘はたいてい外れることはない。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	ところが、プライベートな関係においては、私の勘はそれほど働かない。仕事が終わってからは、頭のモードがまったく別のバージョンに切り替わってしまう。人によっては、こんな鈍感な人がカウンセラーなのか、と驚いてしまうだろう。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	カウンセリング場面において作動する感覚は、私にとって一種の商売道具なのであり、仕事以外の時間は無意識に休ませているのかもしれない。カウンセリングとそうでないときを分けて、オンとオフの切り替えが自在にできるようになることが、カウンセラーとして長持ちするコツなのかもしれない。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	そうでなければ、おそらく一日でダウンしてしまうだろう。それほどまでに、カウンセリングは何かを疲労させる。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	ではいったい何が疲労するのだろう。カウンセリングを一日八ケースも実施すると、私の何が疲れるのだろうか。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p>
	<em><span style="font-size: 160%"><span style="color: rgb(0,0,128)"><strong>●「共感疲労」ではない</strong></span></span></em></p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	各地で講演をするたびに、フロアからほぼ毎回のように出る質問がある。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「重い話ばかり聞いていてストレスがたまりませんか？」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「つらい話を聞くと自分までつらくなってしまいませんか？」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	ああ、またか&hellip;&hellip;と内心で嘆息しながらこう答える。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「カウンセラーとして疲れることはありますが、たいてい頭が疲れるんですね。つらくなったりストレスになったりすることはほとんどありません。ありえないくらいつらい話を聞くと、かえって元気が出てきたりするんですね。やっぱり私ってヘンなんでしょうか？」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	会場には笑いが走り、質問した人もなんとなく納得した様子で終わる。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	この質問は、カウンセラーである私に対して当たり前に抱く疑問だろう。一般的には、カウンセリングは共感をするものだと考えられている。共感という以上、目の前のクライエントの苦しみやつらさを追体験すること、できる限り同じつらさを感じてわかってあげることだと考えられてきた。どのカウンセリング講座に参加しても、共感と傾聴が必須であるとされる。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	しかし、私は共感しなければならないと考えたことはない。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	クライエントの気持ちをわかろうとか、クライエントの身になって考えようなどと思ったこともない。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	私が疲れるのは共感しすぎたり、気持ちがわかったりするからではない。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	いくつかのハードルを越えて来談したクライエントは、さまざまな感情の渦の中にあったり、自分の感情をうまく把握できなかったりする。感情と名づけていいのかわからない塊【かたま】りに押しつぶされそうになっている。家族の誰かを憎んだり、殺したかったり、そのことで罪悪感にさいなまされていたりする。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	私は、それらを「感情」と名づけて焦点を当てるのではなく、クライエントが抱えている「問題」を、まるで映画の場面のように頭の中で再現したり、言葉で物語的に表現できるようにするのだ。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p>
	<em><span style="font-size: 160%"><span style="color: rgb(0,0,128)"><strong>●映画のシーンを組み立てるように</strong></span></span></em></p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	これまで会ってきたクライエントは膨大な数にのぼる。以前は十年以上経ったクライエントの名前をすべて記憶していたし、そのひとがどんな問題でカウンセリングにやってきたかもすらすらと言うことができた。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	加齢によってさすがにレベルダウンしたが、この三年以内に一度会ったクライエントについては、相談記録に目を通さなくても暗記している。カウンセリングにやってきたその人について、私の記憶のファイルからただちに取り出すことができること。このことも、「共感」の中に含まれるのではないだろうか。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	それは単に記憶力の問題ではないように思う。六十代半ばの私にそのような能力が残っているとは思えない。クライエントの語る内容の聞き方にポイントがあるのかもしれない。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	私にとって重要な要素は、その人の住所である。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	○○県、○○区、○○町という住所は、想像の世界を具体化するものである。どんな家に住んで、どの駅から何分くらいか、緑は残っているか、鉄道は何線だろう、といった具合に、目の前の人の登場する映画のシーンを組み立てていくのだ。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	息子の暴力で困っている母親であれば、部屋の広さ、息子の身長までも想像する。まるで映画監督になったかのように話を聞きながら場面を次々と展開させていく。その際、場面としてはっきりしなければ、そこを質問する。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「どんな言葉で責めるんですか」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	「え～っ、バカラの食器も割っちゃうんですか？」</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	といった問いかけで、私の頭の中の映画・ドラマの場面は立体的になる。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	クライエントは質問されることで、自分の経験にカウンセラーが真剣に関与しようとしていることを感知するだろう。これまで夫からも関心を払われることのなかった息子からの暴言を、カウンセラーはこれほどまでに関心をもって聞こうとしていると感じれば、彼女の語りは促進されるはずだ。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p>
	<em><span style="font-size: 160%"><span style="color: rgb(0,0,128)"><strong>●すべては住所から</strong></span></span></em></p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	私の構成した現実（リアル）とクライエントの生きている現実とが、少しずつ重なり始めることが、クライエントを「わかる」ことであり、クライエントが「共感」されたと感じることにつながるだろう。これがカウンセリングの基礎であり出発点となる。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	その作業のすべては、クライエントの住所から出発する。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	紅茶の香りを嗅ぐことから始まる長い物語があるように、「○○区○○町に住んでいた&times;&times;さん」と言われれば、すぐさま私の記憶のファイルが開きその人の問題と経過がするすると登場してくる。私にとって、クライエントの住所が記憶のファイルを開くパスワードなのかもしれない。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	逆に言えば、クライエントの話を、住所にまつわって浮かび上がる光景とともに繰り広げられる映画のあらすじとして再構成できるくらいにじっくり聞かなければ、カウンセリングを始めることはできないのだ。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p align="right" style="margin-left: 40px">
	（信田さよ子「カウンセラーを見る」第６回了）</p>
]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>第4回 フィジカルアセスメントのトレーニング方法(2)</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://igs-kankan.com/article/2012/04/000586/" />
    <id>tag:igs-kankan.com,2012:/article//2.586</id>

    <published>2012-04-25T02:22:11Z</published>
    <updated>2012-04-26T08:49:47Z</updated>

    <summary>名古屋大学の新卒看護師向けフィジカルアセスメント教育プログラムに迫る！</summary>
    <author>
        <name>igs-kankan</name>
        
    </author>
    
    <category term="top" label="top" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://igs-kankan.com/article/">
        <![CDATA[<p>
	第4回では、フィジカルアセスメント教育プログラムの内容を具体的に紹介します。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<h2>
	◆フィジカルアセスメントⅡ：シナリオシミュレーショントレーニング</h2>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	フィジカルアセスメントⅡでは、「フィジカルアセスメントⅠ」で習得した知識・技術を活用し、制約された時間内にクリティカル場面の患者を想定してフィジカルアセスメントができることを目標とした内容にしています。内容は院内インシデント事例の分析結果を活用して構築し、米国での調査により得られた知見を活用してシミュレーションシナリオを作成しました。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #008000"><strong>目&nbsp;&nbsp; 的</strong></span></p>
<p>
	呼吸機能あるいは心機能の低下により症状が出現している患者を想定し、症状の原因を推測するために必要な知識と技術を習得する。</p>
<p style="text-align: right">
	&nbsp;<img alt="image006.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/image006.jpg" style="width: 200px; float: right; height: 150px" /></p>
<p>
	<strong><span style="color: #008000">一般目標</span></strong></p>
<p>
	①呼吸機能あるいは心機能の低下により出現している症状から原因を推測する方法を学ぶ。</p>
<p>
	②推測したことを検証するために必要な情報を収集するための技術を学ぶ。</p>
<p>
	③呼吸機能あるいは心機能の低下が出現した患者への対応について学ぶ。</p>
<p style="text-align: right">
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #008000"><strong>行動目標</strong></span></p>
<p>
	①教育プログラムⅠで修得した知識および技術を活用し、「息苦しい」症状の原因を推測するために必要な情報を収集することができる。</p>
<p>
	②「息苦しい」症状が出現している問題状況及びその原因、その後の予測及び対処について説明することができる。</p>
<p>
	③「息苦しい」症状が出現している患者に配慮することができる。</p>
<p>
	&nbsp;<img alt="image008.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/image008.jpg" style="width: 200px; float: right; height: 150px" /></p>
<p>
	<span style="color: #008000"><strong>対象者</strong></span></p>
<p>
	新卒看護師　１４２名</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #008000"><strong>使用シミュレータ</strong></span></p>
<p>
	・フィジコ（京都科学）</p>
<p>
	・ALSシミュレータ（Laerldal）</p>
<p>
	&nbsp;&nbsp;&nbsp;</p>
<p>
	<strong><span style="color: #008000">プログラムⅠの流れ</span></strong></p>
<p style="margin-left: 40px">
	講義・演習前　知識・シナリオシミュレーションプレテスト</p>
<p style="margin-left: 40px">
	　&darr;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	講義</p>
<p style="margin-left: 40px">
	　&darr;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	シナリオシミュレーション演習</p>
<p style="margin-left: 40px">
	　&darr;</p>
<p style="margin-left: 40px">
	講義・演習後　知識・シナリオシミュレーションポストテスト</p>
<p style="margin-left: 40px">
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="image014.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/image014.jpg" style="width: 200px; height: 150px" />　<img alt="image016.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/image016.jpg" style="width: 200px; height: 150px" />　<img alt="image012.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/image012.jpg" style="width: 200px; height: 150px" /></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<h2>
	◆トレーニングの内容</h2>
<p>
	<span style="color: #008000"><strong>１．講義</strong></span>　</p>
<p>
	集合教育で行います。<img alt="image018.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/image018.jpg" style="width: 150px; float: right; height: 113px" /></p>
<p>
	◆呼吸不全　45分</p>
<p>
	名古屋大学医学部附属病院</p>
<p>
	寺田八重子クリティカルケア院内認定看護師</p>
<p>
	<img alt="image026.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/image026.jpg" style="width: 150px; float: right; height: 113px" /></p>
<p>
	◆循環不全　45分</p>
<p>
	名古屋大学医学部附属病院</p>
<p>
	小楠香織クリティカルケア院内認定看護師</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;&nbsp;&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #008000"><strong><img alt="image024.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/image024.jpg" style="width: 200px; height: 149px" />　<img alt="image028.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/image028.jpg" style="width: 200px; height: 149px" />　<img alt="image032.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/image032.jpg" style="width: 200px; height: 149px" /></strong></span></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #008000"><strong>２．演習</strong></span></p>
<p>
	①1グループ5名、28グループに分ける。</p>
<p>
	1グループ1名のインストラクターが担当する。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	②演習時間配分</p>
<p>
	デモンストレーション：30分</p>
<p>
	シナリオ１：シミュレーション実施5分、ディブリーフィング10分</p>
<p>
	シナリオ2：シミュレーション実施5分、ディブリーフィング10分</p>
<p>
	グループ毎（1グループ5名の場合）の実施</p>
<p>
	新卒看護師1名あたり各シナリオ実施時間4分</p>
<p>
	新卒看護師1名がシナリオ１・２を合計8分実施</p>
<p>
	シナリオ</p>
<p>
	◆呼吸不全</p>
<p>
	70才、女性、誤嚥性肺炎による無気肺</p>
<p>
	既往歴：脳梗塞、後遺症は軽度の構音障害</p>
<p>
	症状回復しているし、退院を明日に控えていている。</p>
<p>
	当日午前中：体温36.4℃、血圧130/70mmHg、脈拍70回/分、呼吸数18回/分</p>
<p>
	設定：夕食を摂取している最中にナースコールで呼ばれ、「息苦しい」と訴える。</p>
<p>
	◆循環不全</p>
<p>
	65才、男性、慢性腎不全による心不全</p>
<p>
	既往歴：高血圧症</p>
<p>
	慢性腎不全で週3回（月・水・金）人工透析を行っている。ﾄﾞライウエイト：50kg</p>
<p>
	シャントが閉塞し、シャント造設目的で入院した。</p>
<p>
	入院時：体温36.0℃、血圧140/80mmHg、脈拍66回/分、呼吸数16回/分</p>
<p>
	設定：透析日の朝に、息苦しさを訴える。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="image034.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/image034.jpg" style="width: 200px; height: 150px" />　<img alt="image040.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/image040.jpg" style="width: 200px; height: 149px" />　<img alt="image046.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/image046.jpg" style="width: 200px; height: 150px" /></p>
<p>
	<img alt="image048.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/image048.jpg" style="width: 200px; height: 150px" />　<img alt="image050.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/image050.jpg" style="width: 200px; height: 149px" />　<img alt="image052.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/image052.jpg" style="width: 200px; height: 150px" /></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<h2>
	◆評価方法</h2>
<p>
	知識は正誤問題の筆記試験、技術はシナリオを用いたシミュレーションテストで評価します。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #008000"><strong>＜知識テスト＞</strong></span></p>
<p>
	<strong>方法</strong></p>
<p>
	正誤問題15問、時間各5分、得点範囲0～15点</p>
<p>
	<strong>内容</strong></p>
<p>
	呼吸不全と循環不全の基本的知識</p>
<p>
	講義前後に紙媒体で実施しました。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #008000"><strong>＜シナリオシミュレーションテスト＞</strong></span></p>
<p>
	<strong>方法・内容</strong></p>
<p>
	２つのシナリオを用いたシミュレーションテスト　各15分</p>
<p>
	①フィジカルアセスメント技術項目8項目　得点範囲0～8点</p>
<p>
	②フィジカルアセスメント項目5項目　得点範囲0～20点</p>
<p>
	＊バイタルサインに関する情報収集（配点7点）</p>
<p>
	＊症状に関する情報収集（配点7点）</p>
<p>
	＊シミュレータ使用による呼吸音の聴き分け（配点１点）</p>
<p>
	＊収集した情報からの推論（配点3点）</p>
<p>
	＊アセスメント結果に基づく予測（配点2点）</p>
<p>
	総合医学教育センタースキルスラボの診察シミュレーション室8室を利用し、実際の臨床場面を想起できるように場づくりをし、一人一人が個別にテストを受けられるように環境を整えています。</p>
<p>
	&nbsp;　　</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<h2>
	◆受講者の反応</h2>
<p>
	「学生の時に学んできたはずなのに、呼吸器や循環器のアセスメントができずに困っていたので、とても役に立った。」、「講義・演習をきっかけにもう一度勉強しようと思った。」などの意見がありました。また、学習内容や方法についても「シミュレーション後にフィードバックがあるので、勉強になった。」、「同期とグループワークをしてモチベーションが高まる。」という良い反応でした。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<h2>
	◆今後の課題</h2>
<p>
	今回のプログラムを通して、フィジカルアセスメントⅠで学んだ基本的な知識・技術を実際の患者でどのように活用していくのかを学ぶことができたと考えています。しかし、フィジカルアセスメントⅠ後、早い段階でフィジカルアセスメントⅡを実施することができなかったため、効果的・効率的に学習できるようにしていく必要があると考えています。</p>
<p>
	また、今後は学習内容の習得度の確認のための追跡評価を行い、未習得者のための再学習支援も必要ではないかと考えています。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p style="text-align: right">
	<span style="font-size: 80%">＜高橋恵　名古屋大学医学部附属病院看護実践力支援室<span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span>＞&nbsp;</span></p>
]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>Mother いのちが生まれる</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://igs-kankan.com/article/2012/04/000585/" />
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    <published>2012-04-20T02:04:52Z</published>
    <updated>2012-04-23T02:24:19Z</updated>

    <summary>写真集『Mother いのちが生まれる』絶賛発売中。写真展も開催決定！</summary>
    <author>
        <name>igs-kankan</name>
        
    </author>
    
    <category term="top" label="top" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://igs-kankan.com/article/">
        <![CDATA[<p>
	<a href="http://www.igaku-shoin.co.jp/bookDetail.do?book=81962" target="_blank"><img alt="mother_title.jpg" class="mt-image-none" src="http://igs-kankan.com/article/mother_title.jpg" style="width: 156px; float: left; height: 180px" /></a></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	　<a href="http://www.igaku-shoin.co.jp/bookDetail.do?book=81962" target="_blank">『Mother いのちが生まれる』</a></p>
<p>
	　<a href="http://www.igaku-shoin.co.jp/bookDetail.do?book=81962" target="_blank">写真・文　宮崎雅子</a></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	20数年の間、妊娠や出産の写真を撮り続けてきた写真家・宮崎雅子氏の写真集が医学書院より発売されました。</p>
<p>
	Chapter1では写真とエッセイが、Chapter2では宮崎氏とお産を取り巻く人たちとの言葉が綴られています。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	妊婦、家族、そして助産師へのやさしいまなざしが投影され、</p>
<p>
	静かな迫力と感動が心を揺さぶります。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="mother_10.jpg" class="mt-image-none" height="200" src="http://igs-kankan.com/article/mother_10.jpg" width="132" />　　　<img alt="mother_11.jpg" class="mt-image-none" height="132" src="http://igs-kankan.com/article/mother_11.jpg" width="200" />　　　<img alt="mother_20.jpg" class="mt-image-none" height="200" src="http://igs-kankan.com/article/mother_20.jpg" width="138" /></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="mother_24.jpg" class="mt-image-none" height="134" src="http://igs-kankan.com/article/mother_24.jpg" width="200" />　　　<img alt="mother_25.jpg" class="mt-image-none" height="142" src="http://igs-kankan.com/article/mother_25.jpg" width="200" />　　　<img alt="mother_40.jpg" class="mt-image-none" height="200" src="http://igs-kankan.com/article/mother_40.jpg" width="132" /></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<img alt="mother_34.jpg" class="mt-image-none" height="135" src="http://igs-kankan.com/article/mother_34.jpg" width="200" />　　　<img alt="mother_66.jpg" class="mt-image-none" height="200" src="http://igs-kankan.com/article/mother_66.jpg" width="132" />　　　<img alt="mother_67.jpg" class="mt-image-none" height="133" src="http://igs-kankan.com/article/mother_67.jpg" width="200" /></p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	なお、4月30日の第26回日本助産学会学術集会市民公開講座に合わせ、</p>
<p>
	<span style="color: #008000"><strong>『Mother いのちが生まれる 宮崎雅子写真展』</strong></span></p>
<p>
	が同時開催されます。</p>
<p>
	詳細は下記をご覧ください。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="font-size: 90%"><span style="line-height: 18px; widows: 2; text-transform: none; font-variant: normal; font-style: normal; text-indent: 0px; display: inline !important; font-family: 'ms pgothic'; white-space: normal; orphans: 2; float: none; letter-spacing: normal; color: rgb(69,69,69); font-weight: normal; word-spacing: 0px; -webkit-text-size-adjust: auto; -webkit-text-stroke-width: 0px">※当ホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。</span></span><span style="widows: 2; text-transform: none; text-indent: 0px; display: inline !important; font: 14px/18px 'ms pgothic'; white-space: normal; orphans: 2; float: none; letter-spacing: normal; color: rgb(69,69,69); word-spacing: 0px; -webkit-text-size-adjust: auto; -webkit-text-stroke-width: 0px"><span _fck_bookmark="1" style="display: none">&nbsp;</span></span></p>
]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>せん妄のアセスメントツール</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://igs-kankan.com/article/2012/04/000583/" />
    <id>tag:igs-kankan.com,2012:/article//2.583</id>

    <published>2012-04-17T08:32:41Z</published>
    <updated>2012-04-26T08:04:27Z</updated>

    <summary>せん妄を見逃さないために、アセスメントツールの現場での活用を解説します！現場で使えるデータダウンロード付。</summary>
    <author>
        <name>igs-kankan</name>
        
    </author>
    
    <category term="medium3" label="medium3" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://igs-kankan.com/article/">
        <![CDATA[<p>
	※【ICDSC】ダウンロードのうえ、プリントアウトしてお使いください。</p>
<p style="margin-left: 40px">
	・ICDSC　ポケットサイズ版（カラー）</p>
<p style="margin-left: 40px">
	<a href="http://igs-kankan.com/article/ICDSC-pocket.pdf"><img alt="8.png" class="mt-image-none" height="27" src="http://igs-kankan.com/article/8.png" width="20" /></a>&nbsp;<a href="http://igs-kankan.com/article/ICDSC-pocket.pdf">ICDSC-pocket.pdf</a></p>
<p style="margin-left: 40px">
	・ICDSC　A4サイズ版（カラー）</p>
<p style="margin-left: 40px">
	<a href="http://igs-kankan.com/article/ICDSC-A4size.pdf"><img alt="8.png" class="mt-image-none" height="27" src="http://igs-kankan.com/article/8.png" width="20" /></a>&nbsp;<a href="http://igs-kankan.com/article/ICDSC-A4size.pdf">ICDSC-A4size.pdf</a></p>
<p style="text-align: center">
	&nbsp;</p>
<p style="text-align: center">
	＊</p>
<p style="text-align: center">
	&nbsp;</p>
<h2>
	せん妄を見落とさないために</h2>
<p>
	せん妄はしばしば見落とされていることが指摘されており、早期発見やケア効果を評価するためには、ツールを用いたせん妄のアセスメントが必要です。特に、活動低下型のせん妄は、一見うとうとして静かであり、処置への拒否も観られないなど治療･看護上の困難を生じないため煩忙な臨床においては見落とされやすい傾向にあります。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<h2>
	主なアセスメントツールと特徴</h2>
<p>
	主な、せん妄のアセスメントツールとその特徴を表★に示します。アセスメントツールの選択に際しては、そのツールが</p>
<p>
	・どのような患者を対象として開発されているか</p>
<p>
	・せん妄をどの程度正しく評価できるものか</p>
<p>
	を吟味したうえで、それぞれの特徴を踏まえ、試用しながら自施設にあったものを選択することをお勧めします。例えば、表★に示したツールはいずれも信頼性･妥当性の高いツールですが、CAM-ICUとICDSCはその名の通り、ICUのようなクリティカルケア領域で用いるためのツールです。</p>
<p>
	せん妄評価尺度98年改訂版と日本語版ニーチャム混乱・錯乱スケールは、一般病棟に入院している患者に使用可能なツールです。</p>
<p style="margin-left: 10.5pt">
	&nbsp;</p>
<p style="margin-left: 10.5pt">
	&nbsp;</p>
<p align="center" style="margin-left: 28.15pt">
	表★　せん妄の評価ツール</p>
<p align="center" style="margin-left: 28.15pt">
	&nbsp;</p>
<p align="center" style="margin-left: 28.15pt">
	<img alt="zu1.jpg" class="mt-image-none" height="629" src="http://igs-kankan.com/article/zu1.jpg" width="486" /></p>
<p align="center" style="margin-left: 28.15pt">
	&nbsp;</p>
<h2>
	<br />
	<span class="Apple-style-span" style="font-size: 18px; font-weight: bold">アセスメントの頻度</span></h2>
<p>
	せん妄の予防･早期発見のためには、日常的にアセスメントを行う必要がありますが、最低一日に1回は行うことが望ましいでしょう。さらに、患者の状態が変化し、何か変と思ったら、再度評価する必要があります。しかし、表★に示したツールの中で、CAM-ICU以外は観察し評価する項目が含まれており、患者の状態を的確に評価するために適切な評価間隔をあける必要があります。例えば、ICDSCでは8時間，または24時間以内の患者の状態を評価するとされています。また、日本語版ニーチャム混乱・錯乱スケールでは最低数時間は患者の経過を観察し、実際に日常生活援助を行い評価するよう推奨されています。</p>
<p>
	ツールを用いたせん妄の評価では、対象とする患者に適したものを選択し、ツールの目的や評価方法を正しく理解して活用することが重要です。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<h2>
	ツールを導入するポイント</h2>
<p>
	アセスメントツールを用いたせん妄評価の必要性は感じていても、それを導入するには、いくつかの困難に直面します。</p>
<p>
	現在の実践に時間的余裕がある施設はおそらく皆無ではないでしょうか。そして、新しくツールを導入するということを負担に感じられ、賛同を得られない場合もあります。</p>
<p>
	反発はなくとも、煩忙な日常の中に何かを追加するには、その時間を作るための工夫も必要です。徐々に対象を広げていくなどの工夫もよいでしょう。</p>
<p>
	筆者の施設は、CAM-ICUを使用していますが、初回導入後3年目にはすでに自然消滅の危機にありました。</p>
<p>
	そのために、再度、必要性と測定方法をスタッフに説明し、改善点についてアンケート調査を行い、ファイルのサイズを変更し、ICU入室前のオリエンテーションにせん妄評価についての説明を追加するなどを行いました。また、治療･看護につなげていけるようにファイルには予防ケアと早期終息に向けたケアを表にしてまとめました。</p>
<p>
	そして現在、ようやく定着してきています。しかし、定着した理由はもう一つあります。それは、評価結果の医師との共有です。せん妄ケアでは、病状への対応やカテーテル･チューブの必要性、安静度、鎮痛･鎮静の検討など医師との協働は必要不可欠です。ツールを用いた評価がこうした協働場面において活用されるようになったことで、評価の重要性が高まり定着につながったと感じています。</p>
<p>
	せん妄の評価ツールを導入する際には、医師に理解と協力を求めていくことも成功への鍵になります。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	文献</p>
<p>
	●SK Inouye,MD Foreman，LC Mion，et al:Nurses&rsquo;recognition of delirium and its symptoms:comparision of nurse and researcher ratings,Arch Intern Med,161(20),2467-73,2001.</p>
<p>
	●一瀬邦弘，太田喜久子，堀川直史 監修：せん妄‐すぐに見つけて・すぐに対応,第1版，照林社,2002.</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	＜執筆＝茂呂悦子　本稿は、書籍『せん妄であわてない』を元に、再構成したものです＞</p>
]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>災害後のPTSD　知っておきたい基本知識とケア（後半）</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://igs-kankan.com/article/2012/04/000582/" />
    <id>tag:igs-kankan.com,2000:/article//2.582</id>

    <published>2012-04-13T02:47:26Z</published>
    <updated>2012-04-13T07:46:45Z</updated>

    <summary>阪神大震災以降、さまざまな災害支援活動に携わってきた中谷三保子先生に、災害後の&quot;こころのケア&quot;の基本について書いていただきました。</summary>
    <author>
        <name>igs-kankan</name>
        
    </author>
    
    <category term="top" label="top" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://igs-kankan.com/article/">
        <![CDATA[<p>
	<strong><span style="color: #ffa500"><span style="font-size: 140%">ＰＴＳＤ発症を予防するためのケア</span></span></strong></p>
<p>
	惨事後のＰＴＳＤの発症を予防するためには、３つの段階があります。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<strong>第一の予防段階（災害後の急性期）</strong></p>
<p>
	<strong><span style="color: #ffa500">災害時のこころの動揺についての事前教育は重要</span></strong></p>
<p>
	常日頃から緊急支援に携わる消防士、救急救命士、看護師はもとより、地域住民に、災害発生によって起きるこころの動揺について、事前教育を実施することが重要です。しかし、教育を受けていたとしても、実際に災害が発生した直後には、誰にでもさまざまな心身のショック反応が起こります。本来の自分に立ち返ることができる人間の自己治癒力、自然治癒力の発揮を妨げてしまうほどの過酷な状況に直面した場合には、もはや人間は誰でも、圧倒的な脅威に自分一人の力で立ち向かい、乗り越えていくことが困難になります。</p>
<p>
	この被災初期に起ってくる反応が、長期化或いは慢性化することで、PTSD（外傷後ストレス症候群）の発症につながることがわかっています。そのため、この初期の反応から被災者を守り、彼らが本来もっている生活力、生きる力を取り戻す支援、早期発見、早期治療が第一の予防となります。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #ffa500"><strong>茫然自失は自然のもの、むしろ「何も感じない」ことに注意</strong></span></p>
<p>
	人は皆、災害に遭遇したとき、こころの中は大きく揺れ動き、命を失うことへの恐怖心、大切なものを失うことへの不安感を生じるものです。大津波には、自己の信じていたもののすべてが大きく揺さぶられ、持ち去られてしまう感覚が湧いてきます。</p>
<p>
	茫然自失となるこの感覚は、自然なものであり、むしろ、そのような感覚、五感の反応が起きないことのほうが問題である場合もあります。恐怖心を押し込め、「感じない」「意識しない」という自己防衛を働かせてしまうからです。この防衛反応が、さらなるストレスを生み出す原因となるケースも多く見られます。</p>
<p>
	また、過去の経験が、自然の反応を歪めてしまうこともあるでしょう。しかし、中には過去の体験から、自己を守る認識や手段・知恵をもち、健康で安全に身を守る力を備えている人もいます。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<strong><span style="color: #ffa500">災害ストレスや不安は、精神の弱さから来るものではない</span></strong></p>
<p>
	災害ストレスは、本人の意思にかかわらず、心身にさまざまな反応をもたらします。被災者やその周りの人々は、「精神的な病に侵されているのではないか」という不安感を抱くことがよくあります。これらの不安反応は回復に向けての自然な反応であり、決して「異常である」とか、「精神の弱さから来る」のではないことを、被災者に学んでもらう必要があります。生活環境が整い、こころに安定が戻ってくるに従い、自然な治癒力が活性化していくものであるということが理解できれば、必要以上の不安感や恐怖感を払拭することに役立つものです。</p>
<p>
	人間は「ホメオスタシス」といって、傷ついた心身を回復し平常化しようとする自然治癒力を持っています。しかし、自然災害のような、人間の力の範囲を超えた恐怖感や圧倒感を持ったとき、打ちのめされ、自己回復の有効感、有能感が減退していきます。その危機に面したとき、他からの強い手助けが必要となるのです。</p>
<p>
	人は人により生かされている。人との触れ合いのなかでこころは自然と癒されていくのです。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #ffa500"><strong>一次予防時期の見立て</strong></span></p>
<p>
	　さて、この第一次予防時期の期間を設定するのは容易では有りません。災害が個人にもたらした規模、喪失の質や量、危機感や緊張感の度合いなどはもちろんのこと、過去と現在の人間関係からも大きく影響されます。年齢や、被災者の置かれた立場もこの時期を考慮する大きな要因です。</p>
<p>
	専門家は、１人ひとりをしっかり受け止め、回復していく力を見立てていくことが求められます。人によっては1か月ほどで平常心を取り戻していく人もいれば、２～３か月かけてゆっくりと癒されていく人もいます。この回復への期間には個人差がありますから、介護や看護をされる方は、被災者が回復力を取り戻していく様子をゆっくりと見守っていくことが必要です。</p>
<p>
	ただし、被災者が孤独にならないよう、不安感や恐怖心を緩和するために、安心感をもたらすような寄り添いや声かけは大きな意味があります。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #ffa500"><strong>災害救援・支援者への休息とこころのケアが重要な時期</strong></span></p>
<p>
	　この時期、救援活動をおこなう救援隊や支援者、そして自ら被災しているにもかかわらず災害支援の前面で救済活動をされている人たちへのこころのケアも、忘れてはなりません。最前線で支援をする人々は、１人でも多くの被災者を救済するためにと、体は平常の何倍も酷使し、こころは平常の何倍も緊張感を保っています。使命感が心身のエネルギーを増大させるこの時期は、自ら心身を休めることを忘れがちになります。また、休むことを忘れさせるほどに悲惨な現状が、１人の人間としての限界を超えてまで救援活動を求めてしまうことにつながっています。二次被害、三次被害を予防するためにも、また尊い働きに対して報いるためにも、被災現場で活動をされる方への充分な配慮が求められる時期でもあります。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #ffa500"><strong>既往歴を持つ被災者以外には、積極的な治療介入は避ける時期</strong></span></p>
<p>
	　健康であった人も病を得ていた人も、災害のショックから心身の健康を害し、悪化させることがあります。その予防をすることがこの時期に求められています。</p>
<p>
	また、この時期は、既往症をもつ被災者以外への積極的な治療的介入は、むしろ避けたほうがよいでしょう。一般の人々には、年齢に応じた日常生活を取り戻していくことが大切です。体力はある程度年齢に応じたものであり、どの年齢においても過剰な消耗に留意し、平常な生活感を取り戻すよう看護・介護をすることが重要です。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	　子どもは元気に身体を動かし、遊び交わることで本来の成長力を活性化していけるよう、環境を整えることです。無理にこころの表現を強制することはさらに傷を深くする場合もあります。遊びや人とのふれあいを通して自然に起こってくるこころの解放を待つのがよいのです。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	　高齢者には、その人たちがそれまで築いてきた知恵を生かし、自分らしい生活を取り戻すよう支援していくことが求められます。この支えが、自己能力感、生活感、有能感を生み、こころのエネルギーの回復に繋がります。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	　青年期、壮年期の働き盛りの年代は、頑張りすぎ、働きすぎに注意が必要です。復興には大きな力ばかりでなく、長期にわたる持久力が求められます。家族を守り、地域を活性化していく責任を感じて頑張っている人には、「１人で抱え込まず、周りと共に助け合っていく姿勢を忘れてはならない」と伝えることです。みんな、同じように被災者であり、助け合う支援者なのですから。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<strong>第二の予防段階</strong></p>
<p>
	<span style="color: #ffa500"><strong>治癒力を高めるケアから「ＰＴＳＤ」診断へ、一歩進める時期</strong></span></p>
<p>
	　第二の予防段階は、「被災者が受けた心身の大きな動揺や喪失感が、こころの傷を拡大し、その傷が病的に慢性化し、こころの傷跡としてさまざまな病気を発症させないためのケア」をすることが目的です。</p>
<p>
	　第一の予防のステージで求められるケアが不充分であったり、ケアの機会が得られなかったり、あるいはケアを受けていても回復が難しい場合には、災害の後遺症として深いトラウマ的ストレス反応が残ってしまうことがあります。これがPTSDです。</p>
<p>
	つまり、第二の予防は、第一の予防の上に成り立っているケアではありますが、第一の予防段階にある方を、「PTSDです」と診断することは、時期尚早です。なぜなら、前述のように急性期における反応は人間に備わっている災害後の自然な生理的反応である場合が多く、診断をすることによって、その反応に対する自然治癒力を活性化する機会を奪ってしまいかねないからです。</p>
<p>
	　第一の予防の時期に求められた、被災者のこころに寄り添って個人の治癒力を高めることを中心とするケアから一歩進めて、PTSDを治療し、その疾患を軽減し、回復することが第二次予防段階でのケアの中心となります。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #ffa500"><strong>こころのケアを受けるこころの準備をゆっくりと</strong></span></p>
<p>
	　この時期の被災者は、自分の内面に起きている不快感、異常感などに怯え、恐怖を感じ、自閉的になっているかもしれません。また、人が怖く、家や病院から外へ出ることに不安を感じているかもしれません。災害によって自尊心まで傷つけていられることもあるでしょう。多くの場合、ゆっくり、そしてじっくりとこころに起こっていることの話を聴くことや、共感的傾聴に意味があります。「聴いてもらった」、「わかってもらっている」という信頼感がよい関係を作り上げる基本です。</p>
<p>
	この時期には、早急で積極的な働きかけは危険です。被災者の多くに、「ケアを受けるこころの準備」が充分にできていない場合があるためです。支持的な声かけや、気持ちの寄り添いなどを通して信頼関係を作り、安心と安全を得て、&ldquo;ひとりではない&rdquo;ことを自覚してもらうことが大切です。</p>
<p>
	特に先の見えない不安感や湧きおこってくる恐怖心を、守られた環境の中で治療に向かえるよう気持ちの準備を整え、専門家の治療につなげていくことが看護や介護を担当されている方々に期待されます。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #ffa500"><strong>心理療法、薬物療法、そして身近な介護者による「こころの支え」</strong></span></p>
<p>
	有効な治療方法としては、たとえば、認知行動療法や、暴露法、EMDR（Eye Movement Desensitization and Reprocessing：眼球運動による脱感作と再処理）などの療法があり、基本的にはそれぞれの症状に対してPTSD治療や各療法の専門家が積極的な治療的関与をしていきます。</p>
<p>
	　この時期には心理療法はもとより、薬物療法の力が助けになります。薬物療法は、精神の安定を図り、回復に向かうためのものであり、問題に直面化する際に必要な心身のエネルギーを取り戻す助けになるでしょう。</p>
<p>
	薬物療法と同様に治療効果を上げていくのは、現場の看護師や介護士によるこころの支えです。専門的治療を通してこころが揺さぶられ、バランスを失うこともあるかもしれません。身近な介護者（看護師・介護士・家族）の支えが、薬物以上のこころの安定を、被治療者にもたらすことが期待されます。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<strong>第三の予防段階</strong></p>
<p>
	<span style="color: #ffa500"><strong>回復に欠かせない長期にわたる支援</strong></span></p>
<p>
	　第三の予防段階では、PTSDから回復し、平安な自分らしい生活を送るため、再発予防に配慮することが大切です。また、災害からの回復は、長期にわたるものであることを認識しておく必要があります。長年かかえてきたPTSDが、身体的な病気の原因になる場合もあるのです。一方で、人は大きな災害を通して自分の本来求めていた価値観に気づき、再び新しい人生へ挑戦する力を取り戻すことができるものです。そのためには、誰でもが気軽に利用できる保健相談の場が、地域社会の中に用意されていくことが、大災害からの復興に欠かせない要件になるでしょう。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	<span style="color: #ffa500"><strong>看護師・介護士の使命</strong></span></p>
<p>
	　人は日常生活のなかで、さまざまなストレスに出会い、またそのストレスから多くを学び、成長していきます。しかし、なかにはそれらのストレスが原因となって、心身の病気を招いてしまいます。大災害は、私たちに大きな苦しみと恐怖を与えます。これを否定的な認識にのみとどめず、人間の持つ回復の力を信じ、大災害から命をつなぐことのできた人々への援助に看護・介護者の役割の大きさを再認識されることが必要です。それは、&ldquo;人は人によりてのみ&rdquo;、人らしく生きていくことができるものであるからです。</p>
<p>
	不安や恐怖をかかえている方にとっての一番身近な専門家は、看護師、介護士です。何気ない言動すら、被災者にとって大きな回復への影響を及ぼすものです。知識と技術と信念を持って、共に取り組んでいくことが被災者への看護・介護の役割だと考えます。</p>
<p align="right">
	【終】</p>
]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>保育園でのチャイルド・ライフ実習</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://igs-kankan.com/article/2012/04/000578/" />
    <id>tag:igs-kankan.com,2012:/article//2.578</id>

    <published>2012-04-12T02:27:12Z</published>
    <updated>2012-04-12T06:05:36Z</updated>

    <summary>CLSが保育園で実習？ 病院という特殊な環境にいない子どもを見るということの意味とは何でしょうか。</summary>
    <author>
        <name>igs-kankan</name>
        
    </author>
    
    <category term="top" label="top" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#tag" />
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://igs-kankan.com/article/">
        <![CDATA[<h2>
	CLSとの出会い</h2>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	カナダの大学に留学していた大学2年生の頃、私は心理学を専攻していました。昔から子どもに関わる仕事がしたいとは思っていましたが、大学卒業後にどのような職業に就きたいかなど具体的に考えることができず、また大学院への進学などもまったく考えていませんでした。そんなときにCLSの事を雑誌か新聞の記事で知り、それまで私自身があまり大きな病気をしたことがなく病院とはあまり縁のない人生を送っていたため、病院に長期間入院している子どもや入退院を繰りかえす子ども達がいる事実に改めて「はっ」とさせれられました。</p>
<p>
	<br />
	日本にはまだCLSがいないと聞き、さらに興味が高まりすぐにチャイルド・ライフが学べる大学プログラムを探し、編入を考えました。なるべくそれまで通っていた大学と同じぐらいの学費で、これまで取得してきた単位が認められるところ、そしてプログラム内容をみて候補を絞り込んだのですが、最終的に一つの大学を選ぶ決め手となったのが、学内に生徒の実習現場として利用されている保育施設があったからでした。<br />
	&nbsp;</p>
<p>
	前置きが長くなりましたが、今回は私がCLSの勉強をしていた時に一番自分のためになった！と思えた保育園実習について紹介したいと思います。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<h2>
	チャイルド・ライフと保育園</h2>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	チャイルド・ライフが学べる学校は様々で、コース内容も場所によって変わりますが、私がチャイルド・ライフを学んでいた大学では保育園での実習が必須科目としてあり、Child Lifeを専攻する生徒は大学内の「Child Development Lab」という学校関係者や地域の住民が利用できる保育施設で実習を行っていました。そこの保育園は、8時から5時半の保育園であると同時に、チャイルド・ライフ専攻者以外にも、幼稚園教諭や子どもの発達を学んでいる学生のための実習・研究用施設でもありました。<br />
	&nbsp;</p>
<p>
	園内のクラスはそれぞれ乳児（生後3ヶ月～24ヶ月）、幼児前期（24ヶ月～36ヶ月）、3歳児（3～4歳）、4歳児（4～5歳）クラスと、4つのクラスに分かれており、それぞれ担任とアシスタントでクラスを受け持っていました。子どもたちの行動を観察する研究のためなどに使われるマジックミラーやクラス内にカメラがあること以外は普通の保育園と変わらない施設でした。私も実習で一週間に2～3日、数時間ほど過ごし、保育や子どもの発達を肌で感じることができました。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<h2>
	子どもにとっての「遊び」とは</h2>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	ある日、担任の先生から「今日は絵具遊びをするから、準備をしておいてね」と言われ、大きな紙と絵具を数色、筆などを準備しました。すぐさま4歳の男の子がかけて来て、大きな紙に赤い絵の具で絵や、覚えたばかりのアルファベットで先生の名前を描き「みてみて！」と言いながら担任のN先生に作品を見せてくれました。「上手にかけたね～」と私とN先生で褒めた直後、青い色の絵具でせっかく上手に描いた絵や文字の上からダァ～っと塗りつぶしてしまいました。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	おもわず「あ～あ！せっかく上手にかけたのに！」と言ってしまった私を遮るように先生は「まぁ！きれいに色が混ざったわね～！」とその子に声をかけました。N先生の言葉を聞きながら、その子はその後もケタケタ笑いながらその後もいろんな色を使いってダイナミックに紙を塗りつぶしていました。「あらら・・・」とその子を見ていた私にN先生は「子どもにとっての遊びはproduct（結果）ではなくてprocess（過程）が大事なのよ。出来上がった絵よりも筆の感触や絵具が混ざったりすることも楽しいのよね。遊びがそのつど変わるから子どもって面白いわよね！」と説明してくれました。続けて「大人はついつい出来上がった作品を『上手にかけたね』とか『もっとこうしたほうがいいんじゃないの？』と評価しがちだけど、子どもにとって本当に『楽しい！』と思うのは絵を描いているその瞬間だから、結果として出来上がった物を評価されたり、出来上がった物だけを見られたりすると、次からは『楽しく描く、作る』ことに集中できなくなってしまう。子どもの遊びを見守る大人もそのことに気をつけなくてはね」、とN先生は教えてくれました。この言葉を聞き、つい思わず「あ～あ」と声を出してしまうほど、自分が無意識に結果だけを評価していた事に気づく事ができたのと、「結果ではなくて過程が大事」という言葉が心に焼きついた、という私にとって忘れられないエピソードでした。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<h2>
	「評価をしない」関わり方</h2>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	4歳児クラスにもようやく慣れてきたころ、スケジュールや定員の関係で私は一つ下の3歳児クラスに実習の場を変更させられました。2歳、3歳の子どもたちは、4歳、5歳の子どもたちとは数年しか変わらないのにこの頃の差はとても大きな差です。4歳児で通用していたことがまったく通用せず、初めはコミュニケーションをとるのもなかなか大変で、自由遊びが終わり手遊びや読み聞かせの時間に全員を同じ場所に集めるのすら、慣れない私は苦労をしたのを覚えています。</p>
<p>
	<br />
	そんなある日、テーブルには小麦粉粘土が準備されていました。そこに3歳の女の子がとことこやってきて、一人でももくもくと粘土は遊びを始めました。私も近くに座って手を動かしながら同じ空間と時間を共有しました。女の子は黄色い粘土を一生懸命たたいて、円形に伸ばしていました。「何作っているのかな～」と話しかけると、テーブルを見回し、ピザカッターのような道具をみつけ、粘土にピザのように切れ目を入れはじめました。これは！と思い、「おいしそうなピザができたね！」と声をかけようと思った瞬間、先にその子は「これケサディーヤ（トルティーヤというトウモロコシの粉や小麦粉で作った薄く、丸い生地にチーズ・肉などの具を挟んで焼いたもの）なの！昨日食べたの！」と目をキラキラさせて教えてくれました。「ピザって言わなくて良かったぁ～」とドキドキしてた私を気にすることなく、その子は作ったケサディーヤをふるまってくれ、そのままおままごとを一緒にしました。<br />
	&nbsp;</p>
<p>
	これまでも授業などでは子どもをサポートするには子どものペースに合わせる事、子どもが主体的に遊べるようにすること、子どもの遊びを大人が評価したり指示したりしないよう心がけるよう教わりました。例えば、赤い丸い形の絵を描いている子がいたら「それはリンゴかな？」や「上手な太陽だね～」とこちらが想像したものを言うのではなく、「赤い絵具きれいだね～」や「まるを描いたのね」など主観が入らないコメントをするといった事を練習しました。そうすることで大人から評価されることなく、子どもの表現が守られ、子どもの「安心して過ごせる」という安心感につながるとの事です。しかし実際に子ども達にかかわってみるとつい作品を評価したり、子どもに介入しすぎたりしてしまうことがあります。この時ももしあそこで私が「おいしそうなピザができたね」と声をかけていたら、その子はどう感じたでしょう。大人に言われたことで気を変えて「そう、ピザなの！」と言っていたかもしれないし、「違うもん、これはケサディーヤだもん！」と怒ったかもしれません。いずれにせよ、そこで私が私の目線でその子が作った物を評価してしまったことで子どもに「何か違う」や「この人ちゃんと自分のこと見てくれない」といった気持ちが生まれていたかもしれません。大げさに聞こえはしますが、結構子どもはこういう大人の評価や決めつけなどには敏感だったりします。結構無意識にやっていることでもあるので、この先入観のない、大人の視点をいれない姿勢はなかなか難しいんです。ぜひお子さんと関わることがある方は、この「評価をしない」関わりかたを実践してみてください。</p>
<p>
	&nbsp;</p>
<h2>
	「保育園」での経験から</h2>
<p>
	&nbsp;</p>
<p>
	子どもはずっと好きではいましたが、これまで知り合いの子どものベビーシッター以外で子どもを、まして大勢の子どもを一度に見る経験がなかった私にとってはこの保育園での実習は授業と実践を結ぶ、とても実になった経験でした。一学期というとても短い時間ではありましたが、病院という設定ではないところで、病気の影響がない子ども達の普段の発達を見られたことは後の病院での研修にも活かせたように思います。例えば、保育園ではケンカも日常茶飯事で、先生たちはそれを無理やり止めるのではなく、うまく介入しながら自分たちで問題解決できるように導いていました。病院では大人の目が多いためにケンカが起こることすら珍しいです。一緒に働いている保育士さんも、「病院では大人が間に入っちゃうから子ども同士がケンカをしたり、子ども同士のやり取りを促すのが難しい・・・」と子ども同士の交流を深める方法を常に模索しています。こういったことも保育園での実習をしてこなかったら気づいていなかったことかもしれません。<br />
	&nbsp;</p>
<p>
	その他にも細かいスキル、例えば部屋の中で自分がどこにいてどのように座っていれば子ども達全員の様子が目に入るか、どこにどんな家具や物を置けば子どもの動線が変わるのか、適切な声かけ、子どもが好みそうな遊びやおもちゃの選別力など、本や授業だけでは絶対に身につかなかったことをたくさん教えてもらいました。失敗も多かったですが、マジックミラー越しからわが子を見ていた親御さんから「上手にみてくれているから安心できる」と言われたり、担任の先生に「あなたは子ども達の動きを常に意識して行動してくれているし、子どもがいる所にあなたはいてくれる。そしてあなたの周りには子どもが集まるから大丈夫。自信をもって、その調子で病院でのインターンも頑張って」と言われたことはその場で涙してしまったぐらい嬉しく、今でもあの時に褒めてもらった事は私の励みになっています。講義や教科書から学ぶことも多かったですが、授業で学んだことを実践し改めて病気の子どもを知るためにはまずは健康な子どもの発達を理解するという事の大切さを学べました。<br />
	&nbsp;</p>
<p>
	ぜひCLSになりたいと思っている方や病院にいるお子さんに関わりたいと思っている方はまずは病院という特殊な環境ではなく、まずはそういった特殊な環境にいない、「病気」の影響がない子ども達にまずは触れ合ってもらって通常の発達や子どもの行動、言動を見てもらいたいと思います。</p>
]]>
        
    </content>
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